腎臓ってどんな臓器?

印刷用ページ[2024/09/15] 内科

みなさん、こんにちは。横浜市内科のららぽーと横浜クリニックです。
今回は膵臓の記事に続く、臓器の働きシリーズです!
今回は、腎臓についてお話していきたいと思います。
『腎臓』という臓器の名前は聞いたことあると思いますが、実際に体でどんな働きをしているか、腎臓が悪くなるとどうなるか、皆さんは詳しく知っていますか?
この記事を読んで、腎臓について知っていきましょう。


腎臓はどんな臓器?

腎臓は、だいたい腰の少し上あたり、背骨を挟んで左右にひとつずつあり、大きさは握りこぶしぐらいで、1個の重さが約150g程度の臓器です。
腎臓の主な働きは、「尿を作ること」「身体のバランスを調節すること」「ホルモンを分泌すること」です。
では、腎臓の働きについて、更にくわしく見て行きましょう。


腎臓の働き

尿をつくること

腎臓は血液を濾過して老廃物を尿として体の外へ排出します。
また、体に必要なものは再吸収し、体内に留める働きをしています。
腎臓の働きが悪くなると尿が出なくなり、老廃物などが体に蓄積し尿毒症になるおそれがあります。


身体のバランスを調節すること

尿の量を調節することで、体内の水分量を一定に保っています。
尿の中に含まれる電解質(ナトリウム・カリウムなど)の量を調節して、濃度を一定に保ち、体のむくみを防いだり、神経の伝達や筋肉の動きをスムーズにします。
腎臓が悪くなると塩分と水分の排出量をコントロール調節がうまくいかないため、体のむくみにつながります。


ホルモンを分泌すること

血圧が高いときは、塩分と水分の排出量を増加させることで血圧を下げ、血圧が低いときは、塩分と水分の排出量を減少させ、血圧を維持するホルモンを分泌し、血圧を上げます。
腎臓は血液をつくる役割も担っています。
血液(赤血球)は骨髄の中にある細胞が、腎臓から出るホルモン(エリスロポエチン)の刺激を受けてつくられます。
腎臓の働きが悪くなると、このホルモンが出てこなくなってしまうため、血液が十分につくられず貧血になることがあります。

どれも人間の体に必要不可欠な働きです。
では、腎臓が悪くなると、人間の体はどうなってしまうのでしょうか。


腎臓が悪くなると?

腎臓は、体内環境を一定の状態に保つため、24時間休まず稼働します。
その働きが徐々に機能しなくなるのが腎臓病です。
腎機能が慢性的に低下すると、腎不全に陥ってしまいます。

腎不全とは、腎機能が低下することによって、腎臓が十分に働けなくなった状態です。
単に腎不全になるだけでなく、慢性腎臓病は初期の自覚症状がないため腎機能の約8割を失うまで体調に異変をきたすことがなく、医療機関を受診した際には症状が進行していることが多いです。
医療が進んだ現在でも、慢性腎臓病の進行を完全に止めることは難しく、末期腎不全となり、透析導入となることもあります。
※人工透析とは、うまく働かなくなった腎臓の代わりに、食事をしたり水分を飲んだりすることで体内に蓄積した余分な水分や塩分、老廃物を取り除き、血液を浄化する治療法です。

また、腎臓と血圧は密接に関係し、腎臓の働きの低下によって高血圧になることもあります。
また、高血圧症は腎臓に負担をかけ、腎臓の働きを悪化させることもあります。


どのような時に受診すべき?

尿の異変は自分で見つけやすい腎臓病のサインとなります。
健康な時の尿の色は薄い黄色で、水分摂取が多いほど無色に近く、脱水状態の時は黄褐色になります。
また、1日の尿量は1〜1.5Lが目安です。
日常生活に大きな変化がないにも関わらず、尿の色や排尿量に変化があったら注意が必要です。
尿検査では、たんぱく質や血液が尿に漏れ出ていないかを、血液検査では血清クレアチニン値で、腎臓の働きを数値的に確認することができます。

尿の変化としては以下のようなものも挙げられます。

■ 血尿
目で見える血尿もあれば、検査をして尿に血が混じっている事がわかることもあります。

■ たんぱく尿
尿の中にたんぱく質が含まれている状態で、尿の泡立ちがなかなか消えない場合はたんぱく尿の可能性もあります。

■ 膿尿
尿に白血球が混じると白っぽく濁ることがあります。


最後に

いかがでしたか?
腎臓が、私たちに欠かせないとっても重要な臓器であることは、おわかりいただけたかと思います。

腎臓がかなり悪くなるまで自覚症状として出にくいです。
そして腎臓が悪くなりすぎると人工透析が必要となり、日常生活に大きな変化が加わることになってしまいます。
自分の臓器は、自分で守っていくしかありません。
ですから、日頃から尿の色を確認したり、健康診断での尿検査と血液検査で、腎臓の働きを確認ことが大切です。

ららぽーと横浜クリニックでも、尿検査と血液検査でクレアチニンを調べる事できます。
「実は、前に健康診断で異常が出ていたけど放置していた…」なんて心配な方は、お電話にてお気軽にご相談ください。


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