胃カメラ・大腸カメラで鎮静剤を使うのはなぜ?

印刷用ページ[2025/10/15] 胃腸科

みなさん、こんにちは。横浜市胃腸科のららぽーと横浜クリニックです。
みなさんは、これまでに胃カメラ(胃内視鏡検査)や大腸カメラ(大腸内視鏡検査)を受けたことがありますか?

当院でも毎日、多くの患者さんが検査を受けています。
当院では、全例、鎮静剤を使用しての内視鏡検査を行っています。
近年では、鎮静剤を使用した内視鏡検査を行っている医院は増えているようです。
それほど一般的になってきている鎮静剤ですが、時々「鎮静剤(ちんせいざい)はどうして使うの?」とご質問をいただくことがあります。

今回は、胃カメラ・大腸カメラで鎮静剤を使う理由について、わかりやすく解説していきたいと思います。


鎮静ってなに?

そもそも、「鎮静(ちんせい)」とはどんな状態なのでしょうか?
鎮静は、「全身麻酔」とは異なり、完全に意識がなくなるわけではありません。

例えば手術のときのように深く眠ってしまうのではなく、「名前を呼ばれると、ぼんやりと反応できる程度の浅い眠り」の状態です。
うとうととリラックスしているような状態、とイメージしていただくと分かりやすいでしょう。

イメージしやすく伝わりやすいように、患者さんへの説明の際に、「麻酔」と医師が表現することもありますが、正確には「鎮静」が正しい表現となります。

さて、鎮静について分かったところで、今回のテーマである「鎮静剤を使う理由」についてお話していきましょう。


鎮静剤を使う主な目的は?

鎮静剤を使う理由は大きく3つあります。

1.苦痛の軽減

胃カメラでは、カメラを鼻や口から胃まで通す際に、喉を刺激して「オエッ」となる嘔吐反射(おうとはんしゃ)が起きやすくなります。
鎮静剤を使うことで、嘔吐反射を抑え、痛みや不快感を和らげます。

大腸カメラでは、カメラを挿入するときに大腸を空気でふくらませて観察するため、お腹の張りや痛みを感じることがあります。
鎮静剤を使うと、お腹の張りや痛みなどの不快感が軽くなり、より楽に検査を受けることができます。


2.精神的不安の軽減

初めての検査や、以前に他の病院でつらい思いをされた方は、どうしても緊張や不安を感じやすいものです。
鎮静剤には、リラックス効果もあり、不安をやわらげてくれます。

不安が少ないとなれば、検査中の体の力も抜け、「これなら次回もまた安心して受けられそう」と感じていただけると思います。

胃と大腸の内視鏡検査は定期的に行うことが大切です。
検査中の不安の軽減、次回への安心感は、患者さんにとって定期的な内視鏡検査へのハードルを下げることにも繋がります。


3.安静の維持

検査中に痛みや不安があると、無意識のうちに体が動いてしまうことがあります。
鎮静剤を使うことで体が落ち着き、転落などの危険を防ぐとともに、より正確な観察ができるようになります。

体が動いてしまうと、どうしてもカメラの視野がぶれたり、小さな病変(ポリープなど)を見逃してしまうリスクもあるため、検査中の安静を保つことはとても大切です。

いかがですか?
これだけのメリットがあると考えると、バンバン使ってほしい!と思うかもしれません。 しかし、薬剤ですので、鎮静剤は慎重に使用する必要があります。


鎮静剤の量と安全性について

患者さんから、鎮静剤についてのご要望をいただくことがよくあります。
「ぐっすり眠っている間に終わらせてほしい」
「以前効きすぎたから、少なめにしてほしい」

特に多いのは、この2つです。

しかし、鎮静剤は、効きすぎても浅すぎてもよくありません。
浅すぎると、胃カメラでは嘔吐反射が出たり、大腸カメラでは痛みを十分に和らげられないことがあります。
逆に深すぎると、意識がほとんどなくなって呼吸が浅くなったり、血圧が下がるなどのリスクが出てしまいます。

どんな薬剤もすべての人に同様の効果があるとは限りません。
当院では、医師が患者さん一人ひとりの体格・年齢・体調に合わせて鎮静の深さを適切に調整しています。
常に患者さんの安全を第一に考え、モニターで呼吸や血圧を確認しながら検査を行っていますので、ご安心ください。


まとめ

いかがでしたか?
鎮静剤を使用することで、胃カメラ・大腸カメラをより安心して、リラックスした状態で受けることができます。

胃がん、大腸がんを予防・早期発見をするには、定期的な内視鏡検査が必須です。
しかし、その検査が辛くては、患者さんにとって検査へのハードルは高いものとなるでしょう。
当院では、医師の高い技術と、鎮静剤によるリラックス効果を組み合わせ、患者さんができるだけ楽に検査を受けられるよう心がけています。

当院では、胃カメラ・大腸カメラのすべての検査で鎮静剤を使用しています。
実際に、「検査はつらいもの」と思っている方も多いですが、実際に当院で検査を受けた患者さんからは「思っていたより楽だった」「気づいたら終わっていた」とのお声を多くいただいています。

これまでに一度も検査を受けたことがない方、また、以前つらい思いをされた方も、ぜひ一度ご相談ください。
安心して受けられる検査を、医師とスタッフ一同でサポートいたします。


新着情報

記事 新着(24時間)

-

コメント 新着(2日)

-

新着メディア (7日)

新着メディアはありません。