みなさん、こんにちは。横浜市アレルギー科のららぽーと横浜クリニックです。
皆さんは、アレルギー症状を感じたことはありますか？
みなさんに一番馴染みのあるアレルギー症状といえば、「花粉症」かもしれませんね。
花粉症は、季節によって現れるアレルギー症状ですが、通年症状の現れる季節性のものではない、アレルギー症状もあります。
例えば、ダニは1年を通して症状のでるアレルゲンの一つです。
みなさんは、そんなダニアレルギーに対する、舌下療法があるのをご存知ですか？
当院でもダニアレルギーの舌下治療薬、「ミティキュア」の処方が可能です！

そもそも舌下療法とは？

舌下療法は、病気の原因となるもの（アレルゲンと言います）を少ない量からゆっくり増やして体内に入れ、体をアレルゲンに慣れさせる治療法です。
花粉症やダニアレルギーなどによって引き起こされる、辛い鼻水や目のかゆみといった症状は、薬を飲んでなんとか抑える・・・といったイメージが強いのではないでしょうか。
この舌下療法は、薬を飲んで症状を抑える対処療法（辛い症状を一時的に楽にする治療）とは異なり、アレルギー体質に対する根本的な治療が可能です。

アレルゲンは無数にある中から、日本人に多いスギ花粉、ダニのアレルゲンに対して、この舌下療法が確立されています。
舌下療法の最大の特徴は、体質改善に3〜4年かかることで、少なくとも2～3年間毎日舌下投与が必要です。
ですが、この先の人生で辛い思いをし続けるより、毎日のコツコツを数年続けるだけで未来の自分が楽になると考えると・・・とっても良いと思いませんか？

ミティキュアは、ダニの舌下療法薬の名前です。
では、具体的にミティキュアがどんな薬なのかを見ていきましょう。

ミティキュアはダニの舌下治療薬です！

ミティキュアとは、ダニアレルギーの体質改善を行う比較的新しい治療薬です。
舌下療法は簡単で、薬剤（ダニから抽出したエキス）を舌の下から体にとりこんで、体質改善を行います。
体質改善を行うことで、辛いダニアレルギーの症状が、段々と楽になっていくことが期待できます。
ですので、ダニアレルギー性鼻炎でお悩みの方皆さんに、とってもおすすめの治療法です。
軽い副作用はありますが、 ミティキュアを使った舌下免疫療法では、重篤な副作用の報告はありません。

ミティキュアについてわかったところで、さらに詳しくどのように治療していくのかを見ていきましょう。

ミティキュアはどうやって使うの？

ミティキュアは、1日1回舌の下に薬を置き、1分そのままにした後、飲み込みます。
これを最初の1週間は3,300JAU錠を、2週目からは10,000JAU錠を毎日行います。
時期によって薬を使い分け、少しずつ体に慣れさせます。
初回の舌下投与は、アレルギー反応などが起こらないかなどの体調確認も含め、医療機関で行いますが、それ以降は毎日自宅で行います。
鼻炎の症状にかかわらず、舌下療法は開始したら毎日3〜5年間行います。
この治療を続けることで、どんな効果が期待できるのでしょうか。

ミティキュアの効果は？

ミティキュアには、即効性はありません。
3ヶ月ほど続けることで効果が徐々に出てきます。
くしゃみ、鼻水、鼻づまり、 目のかゆみといった症状の改善が見込まれ、 アレルギー治療薬の減量が期待できます。
（ミティキュア舌下免疫療法中も、症状に応じてアレルギー治療薬が必要になることがあります）
治療実績ですが、治療を行った方の80%は効果があると感じているようです。

治療期間が長いほど、その効果も長く続くと言われています。
実際には具体的に何年治療を行えばよいか決まりはありません。
効果のあるかたには3〜4年の継続を勧めます。
そこで終了しても効果はその後も持続すると考えられています。
しかし、舌下療法を終了して何年も経過すると、効果が薄れ、再びダニアレルギー性鼻炎の症状が悪くなる方もいます。
その場合は、再度1〜2年間の舌下免疫療法を行うことを推奨します。

まとめ

舌下療法は、手術などの必要はない、比較的簡単な治療です。
しかし、患者さんの治療に対する理解と、治療を継続する根気が必要です。
治療期間が長く即効性がないので、気軽に始めるには勇気がいるかもしれません。
もし悩んでいる患者さんは、是非、これからの人生を長い目でみてみてください。
今まで通りの辛い症状のままでいるか、数年間毎日薬を続けることで症状緩和を目指すか・・・どちらが良いのか想像してみましょう。
スギ花粉の舌下療法をすでに行っている方も、ダニアレルギーの舌下療法を併用することができます。
ミティキュアの処方を含めたダニの舌下療法は当院でも行っておりますので、症状にお悩みの方は是非ご相談ください。