新しいインフルエンザ予防接種が登場!~フルミスト~
みなさんこんにちは。横浜市内科のららぽーと横浜クリニックです。
少しずつ肌寒い日が増えてきましたね。朝晩と日中の寒暖差がある時期ですから、体調に気を付けて季節の変わり目を過ごしましょう。
さて、これからの季節に心配なるのはインフルエンザですよね。
当院では、昨年に引き続きインフルエンザ予防接種を行っていきます。
予防接種というと注射タイプのイメージがあると思いますが、実は注射以外の予防接種があることをご存じでしたか?
今回は、今年から日本でも薬事承認された、鼻の中にスプレーするタイプのインフルエンザワクチン“フルミスト”についてご紹介します。
注射ではない点鼻のワクチンはどんなもの?
ではその“フルミスト”とはどんなワクチンなのかご紹介します。
2003年にアメリカ、2011年にヨーロッパでも認可され、2023年4月現在では、36の国と地域で承認済のワクチンです。
従来のものとの大きな違いは、「注射」ではなく「点鼻型」という点です。
そのため、痛みを感じないワクチンをうけられるようになりました。
フルミストは、2023年3月27日に厚生労働省から製造販売承認を取得しました。
日本国内では、初めて鼻に噴霧するタイプのインフルエンザワクチンとして承認され、2024年度より接種が開始されています。
ではそんな“フルミスト”とはどんなワクチンなのでしょうか。
フルミストってどんなワクチン?
フルミストワクチンは鼻の粘膜に直接免疫をつけるため、感染予防効果が高いとされています。
フルミストは接種後に、弱毒化されたウイルスが鼻咽頭の粘膜に感染することで、血中にIgG抗体(血液中でウイルスが侵入した際に中和する役割があるもの)が作られるだけでなく、鼻や喉の粘膜表面にIgA抗体(ウイルスが鼻腔内に入った際に結合して、体内への侵入を防ぐもの)も生成されます。
それによって、重症化を防ぐだけでなく、感染自体の予防にも効果的です。
また、生きたウイルスを利用して免疫を作るため、インフルエンザA型・B型どちらも感染を抑える効果があります。
そして、持続期間も長く、約1年間ワクチンの効果が維持され、注射ワクチンよりも長期的な免疫効果が得られることが報告されています。
日本では接種対象は子供のみ
米国では現在フルミストの接種対象は49歳までとされていますが、統計上、『過去にインフルエンザに感染したことがない子供』に対して特に高い効果が確認されています。
そのため、日本では接種対象年齢が2歳以上19歳未満とされています。
点鼻なので痛みがないので、注射が苦手なお子様にお勧めです!
不可ワクチン(注射型)予防接種では流行するであろうものしか防げませんが、フルミストでは『予防効果が期待できること』、そして『1回の接種で効果が十分得られることが報告されている』ため、受験生や冬にイベントがある方には特にお勧めです!!!
受けられない方もいます…
2歳以上19歳未満なら誰でも受けられるかと思いきや、以下に該当すると受けられない場合があるので接種前には注意が必要です。
- 5歳未満で今までに喘鳴を指摘されたことのある方、また、1年以内に喘息発作がおきた方
- 心疾患、肺疾患、喘息、肝疾患、糖尿病、神経性疾患など慢性疾患をお持ちの方
- 免疫不全者と接触を持つ方
- ステロイド系の薬を内服中の方
- 重度の卵アレルギーをお持ちの方
- 他、医師が接種不適当と判断した方
- 4週間以内に他の生ワクチンを接種した方
もし、あてはまるものがあればフルミストの接種が出来ない場合があるので、あらかじめ主治医の先生に確認をしましょう。
そのほかに注意事項は?
どんな薬にも注意事項はあります。
フルミストは生きているウイルスを利用した生ワクチンですので、接種後には以下のようなことに注意しましょう。
1.接種後4週間以内はインフルエンザワクチンウイルスが体内に残っている可能性があるので、インフルエンザ迅速抗原検査等で陽性を示すことがあります。
迅速検査を行う場合には、フルミストでのインフルエンザ予防接種を行ったことをきちんと伝えましょう。
2.生ワクチンなので高齢者と同居されている場合、感染させてしまう恐れもあるので注意する必要があります。
まとめ
注意事項はあれど、いいことずくめのフルミストワクチンは、当院でも受け付けております!!
当院での接種対象年齢は13歳~18歳で、金額は¥12,000(税込み)で承っています。
平日はお忙しくお子様にご同行いただけない親御さんに対応できるよう、土・日限定の予約制でうけられます!
お電話もしくは受付窓口にて、お気軽にお問い合わせください!