“帯状疱疹”ってどんな病気なの??

皆さん、こんにちは。横浜市皮膚科のららぽーと横浜クリニックです!
皆さんは帯状疱疹ってご存知ですか?
最近はテレビCMなどのメディアでも取り上げられていて、なんとなく聞いたことあるという方は、多いのではないでしょうか。
今回は、帯状疱疹について2回に分けて、まずは帯状疱疹の「原因と症状」についてお話していきます。
帯状疱疹ってどんな病気?
帯状疱疹は、体の中に潜んでいた水疱瘡(みずぼうそう)と同じウイルスが、再活性化することで発症する、皮膚の病気です。
体の左右どちらかの神経に沿って、痛みを伴う赤い発疹と水ぶくれが帯状に現れます。
ウイルスと聞くと感染が心配!と思われるかもしれませんが、帯状疱疹は、自分の体の中にあるウイルスが再活性化することで発症する病気なので、帯状疱疹という病気そのものとしては、人にうつらない病気です。
ただし、水疱瘡のウイルスに感染した経験がない方が、帯状疱疹の発疹に直接触った場合は、90%の確率で水疱瘡を発症すると言われています。
そのため、発症者の帯状疱疹の発疹に触れた手で子供や赤ちゃんを触ると、水疱瘡として感染してしまうので、十分に注意が必要です。
さて、帯状疱疹は水疱瘡と同じウイルスが原因であるとお話しました。
次は、帯状疱疹の原因について詳しく見ていきましょう。
帯状疱疹の原因
帯状疱疹の原因は、多くの人が子どもの頃に感染する、水疱瘡と同じ「水痘・帯状疱疹ウイルス」です。
水疱瘡が治った後も、ウイルスは背骨に近い神経に症状を出さない状態で潜んでおり、加齢や過労、ストレスで免疫機能の低下をきっかけに、ウイルスが活性化して帯状疱疹を発症します。
そのため、水疱瘡になったことのない人は、帯状疱疹になることはありません。

帯状疱疹の発症には年齢が大きく関わり、高齢になると発症しやすくなります。
その理由は、加齢による免疫機能の低下が原因と考えられています。
50歳から発症率が高くなり、80歳までに約3人に1人が発症するといわれており、50代と60代では男性よりも女性の方が多いという結果でした。
日本人では、15歳以上の概ね9割以上は、水痘・帯状疱疹ウイルスに対する抗体を持っていると言われています。
抗体が体にあるということは、そのウイルスが体内に入ったことがあると考えられています。そのため、帯状疱疹は誰がなってもおかしくない、身近な病気の1つだと言えますね。
では、ウイルスが再活性化し、帯状疱疹が発症してからは、どのような症状が出てくるのでしょうか。
帯状疱疹を発症してからの症状の経過
〈初期症状〉
帯状疱疹の初期症状は、体の左右どちらかの神経に沿って生じる皮膚の痛みや違和感、かゆみなどです。この痛みは神経によって引き起こされます。
多くの場合、皮膚症状の数日前~1週間ほど前に生じますが、皮膚症状と同時、あるいはやや遅れて生じることもあります。
痛みは「ピリピリする」「ジンジンする」「ズキズキする」と表現されることが多いです。
痛みの感じ方には個人差があり、まったく痛みがない方もいれば、夜眠れないくらいの痛みを感じる方もいます。
〈水ぶくれ・紅斑の出現〉
帯状疱疹の痛みが数日~1週間ほど続いたあとは、皮膚に紅斑という赤い斑点があらわれ、小さな水ぶくれが多発します。
プツプツとしており中央にはくぼみが見られる点が、帯状疱疹による水ぶくれの特徴です。
さて、帯状疱疹は神経に沿って現れる病気ですが、それってどの辺?と思いますよね。
帯状疱疹はできやすい部分があるのです。どういった部位なのでしょう。
帯状疱疹の症状が出る部位ってどこ??
帯状疱疹を発症しやすい部位は、顔・首・腕・お腹・脇の下・背中などです。
通常、帯状疱疹は顔や体の左右どちらかの神経に沿って、帯状に発現します。
目の周りに発症する帯状疱疹は、眼部帯状疱疹と呼ばれ、結膜炎や角膜炎を引き起こす恐れがあるため、特に注意が必要です。
首に帯状疱疹ができると、指にしびれが生じたり腕を上げることが困難になったりする場合もあります。
脇の下は神経が密集しているため帯状疱疹が発症しやすく、痛みや不快感も強い部位です。
まとめ
いかがでしたか?
今回は帯状疱疹の原因と症状についてお話しました。
水疱瘡と言えば、ほとんどの子供が経験する子供の病気、というイメージがあるという方は多いのではないでしょうか。
帯状疱疹は、水疱瘡が治った後にも体の中に潜伏し続けているウイルスが原因ですから、ほとんどの子供がなると言うことは、ほとんどの大人が帯状疱疹になってもおかしくない、ということになりますね。
次回の記事では、帯状疱疹の治療方法と予防についてお話します。