『インフォームド・コンセント』を知っていますか?

印刷用ページ[2023/10/15] 日々雑感
みなさん、こんにちは。横浜市都筑区のららぽーと横浜クリニックです。
今回は、医療用語についてふれていきたいと思います。
本当に沢山の言葉があるなかから、『インフォームド・コンセント』という言葉について解説していきます。

 

インフォームド・コンセントってなに?

インフォームド・コンセントは、簡単にいうと「医師および看護師から説明を受け、患者さん納得したうえで同意をする」ことです。
医師は、患者さんの体でどのような事が起こっているのか、検査で何がわかるのか、治療はどのように行うのか、どのような薬が処方されるのかなどを説明します。
患者さんはそういった内容をよく理解し、納得したうえで同意して治療を受ける、これがインフォームド・コンセントです。
インフォームド・コンセントを行うと、どのような効果があるのでしょうか。

 

インフォームド・コンセントの効果

インフォームド・コンセントを受けることで、医師や看護師との信頼関係が高まるほか、治療や薬の必要性が理解できるので、患者さんがより積極的に治療に参加できるようになる効果が期待できます。
患者さんも、医師へ疑問に思ったことを質問し、解決してから治療や検査を受けることで、不安感をなくすことにも繋がります。
検査や治療、薬の必要性がわからないと、自分で判断して薬の服用を途中でやめてしまうなど、効果が出にくくなってしまうケースもあるため、結果として治療効果を高めることも期待ができます。

逆に、患者さんへ検査の内容や治療、薬の必要性が伝わっていないと、自分で判断して、治療や薬の服用を途中でやめてしまうなど、効果が出にくくなってしまうケースがあります。

インフォームド・コンセントは、医療行為の基本です。しかし、これが困難なケースも存在します。どんなときなのでしょうか。

 

インフォームド・コンセントが困難なケース

●未成年の場合

注射を嫌がる幼児や、治療内容を理解することが難しい場合には、保護者の同意のもとに治療が行われます。

●意思の疎通ができない場合

認知症や意識障害など、本人の意思が確認できない場合には、家族などの代理人の同意を得て治療が行われます。

●救急の場合

生命の危機に瀕しているなど、時間的な余裕がない場合は、治療を優先させてから、事後の説明を行うことがあります。

●精神状態に影響があると考えられる場合

精神科の病気や癌の告知などは、病名を性格に告知することで本人がショックを受けるなどの場合には、家族など代理人の同意を得て治療が行われる場合があります。
ただし、癌の告知についてはあ、近年では本人に正しい病名を告知することが増えてきています。
ですが、病状や本人の性格、精神状態、家族の理解などに十分に配慮する必要があります。

こうした場合には、インフォームド・コンセントが困難です。
では、最後に、インフォームド・コンセントを受けるにあたり、大切なポイントを3つお伝えします。

 

患者さんにとって大切なこと

●医師や看護師などに任せきりにならないこと

医療を受けるのは患者さん自身です。治療は患者さんの積極的に参加する姿勢が大切です。
「先生が言うならなんでもいいよー」ではなく、ご自身でも自分の状態やどのような治療が必要なのかをきちんと理解することが大切です。

●病状や薬に積極的に関心をもつこと

医師や看護師、薬剤師からの説明を受けて、それを理解するためには、ご自身の努力も必要です。そのためにも、病状や薬に関心を持つことが大切です、

●理解できるまで説明を求めること

医療従事者もなるべく患者さんへ伝わるように、説明を行います。
しかし、患者さんがどの部分を理解できていないのか、私たちでは分からないこともあります。
ですから、患者さんは自分が「理解でき!」と思えるまで質問を行い、説明を求めることが大切です。

 

まとめ

いかがでしたか?
インフォームド・コンセントは、医師や看護師などの医療従事者から、きちんと説明を受けたうえで納得し、同意をすることを言います。
医療は、私たちと患者さんとの信頼関係で成り立つとも言えるでしょう。
私たちがきちんと説明を行ない、患者さんが納得の上で同意することで、良い医療が行えるのです。

インフォームド・コンセントには、私たちが丁寧で分かりやすい説明を心がけることはもちろんですが、患者さん自身も自分の病状や必要な治療に関心をもち、きちんと理解してくださることが大切です。
説明が不十分であると感じたり、分かりにくいところがあれば、遠慮せずにご自身が理解できるまで話を聞いてみてくださいね。


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