“便秘”ってしんどい...そんな時はどうすればいいの??

印刷用ページ[2023/03/01] 胃腸科
みなさん、こんにちは。横浜市胃腸科のららぽーと横浜クリニックです。
突然ですが、皆さんは今まで“便秘”で辛い思いをしたことはありますか?
私は便秘でひどく苦しんだことがあります。
今回は、「そんなときはどうしたらいいの!?」という皆さんの質問に答えるべく、身近にある便秘の解消法についてお話していきますね。

 

便秘の種類と原因

便秘とは何かしらの原因によって便が正常に出て行かない、便通異常の一種ですね。
一言で『便秘』といってもいくつかのタイプがあり、主に以下の4種類に分けられます。
では、それぞれを詳しくみていきましょう。

① 機能性便秘【緩性便秘】

大腸の運動機能が低下する(鈍くなる)と、水分が過剰に吸収されて硬くなる便秘のことです。
特に女性や高齢者に見られることが多く、便秘の中でも発症頻度が最も高いとされています。

症状:腹部の張り、残便感、食欲低下、肩こり、肌荒れetc...
原因:水分摂取不足、運動不足、食物繊維不足、腹筋力低下、極端なダイエットetc...

② 機能性便秘【けいれん性便秘】

過度の興奮で、腸管が緊張することによって便がうまく運ばれずに、うさぎのフンの様なコロコロした便になる事です。
このけいれん性便秘は、便秘と下痢を繰り返すことが多いと言われています。

症状:食後の下腹部痛、残便感etc...
原因:精神的なストレス、環境の変化、過敏性腸症候群(IBS)etc...

③ 機能性便秘【直腸性便秘(習慣性便秘)】

便が直腸に達しても排便反応が起こらず、うまく排便が出来ないことを言います。
高齢者や寝たきりの人、痔などがあり羞恥心によって排便を我慢する習慣がある人に多い傾向があります。

症状:直腸に便が滞留、腹部膨満etc...
原因:日常生活の中で習慣的に便意を我慢するetc...

④ 器質性便秘

腸の病気(イレウス、大腸がん、腸管癒着etc...)などの原因により、消化管を通過する際に障害が起きることによって生じる便秘症状のことです。
器質性便秘は上記の機能性便秘とは違い、下剤の使用は禁止とされています。

症状:血便、嘔吐、激しい腹痛etc...
原因:炎症性腸疾患、腸閉塞、狭窄、腸管圧迫etc...

さて、ここまで便秘の種類と原因が分かったところで、「便秘を解消するためにはどうしたらいいのか?」「便秘にならないためにはどうすればいいのか?」、気になりますよね。
ここで、今回のテーマである『便秘の予防と解消法』について見ていきましょう。

 

便秘の予防・解消方法

便秘の予防と解消方法は『生活環境や生活リズムを整える』、『適度な運動、マッサージを心がける』、『食べ物』、『日常生活の姿勢』がポイントになります。
一つずつ解説していきましょう。

1.生活環境や生活リズムを整える

まず、一番重要なことは『生活環境や生活リズムを整える』ことです。
腸はリズムを大切にする臓器と言われています。不規則な生活を続けると腸の働きが弱まってしまうため、生活リズムを整えるのは便秘にならないために最も重要なことなのです。
決まった時間にトイレに行くなどすれば、自然と排便の習慣がづけていくのもお勧めです。

2.適度な運動、マッサージを心がける

2点目は、『適度な運動、マッサージを心がける』ことです。
便秘に一番関わりのある筋肉は“腹筋”とされています。だからと言って、筋トレをする必要はありません。
日常生活の隙間時間に少しの腹筋運動だけ行えば大丈夫なので、みなさんも長期的に続けられるのではないでしょうか。
もし、これらが難しいようであればお腹を優しくマッサージしたり、お腹を温めたりすることも効果的と言われていますよ。

3.食べ物を意識する

3点目は、『食べ物を意識する』です。
日頃から食物繊維を多く含むもの(いも類、豆類、果物etc...)
腸内環境を整える食品(乳酸菌等を含むヨーグルト、納豆などの発酵食品etc...)
上記を意識的に摂取し、バランスの取れた食生活を心がけるようにしましょう
また、人間は1日に約2.5リットルの水分を排出しているのにも関わらず、水分の摂取量が足りていない人がほとんどです。
日頃からこまめに水分を摂取することもポイントです。朝起きてから水や白湯をコップ1杯程度飲む習慣をつけるのもオススメですよ。

4.日常生活の姿勢を正す

4点目は、『日常生活の姿勢を正す』です。
姿勢が悪いと内臓の動きが悪くなり、便秘の要因となることがあります。
日頃から背筋を伸ばす等の姿勢を意識してみて下さい。

 

最後に

いかがでしたか?

どれも意識すれば、気軽に行える予防・解消法でしたね。
・・・とは言ったものの、この記事を書きながら、私自身も頭ではわかっていても行動に移すのは難しいなと改めて感じました。
現在の日本では、女性の半数以上に便秘の症状があると言われています。

ただ、上記に挙げた4点は、今までの生活スタイルを変えなくてもみなさん簡単に出来ることが多いのではないでしょうか。
日常生活に馴染むまではたしかに大変かもしれません。
しかし小さなことから少しずつ意識をし、日常に潜んでいる“辛い便秘”とはさよならしましょう。


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