エピペンはアナフィラキシー補助治療剤です

印刷用ページ[2022/05/15] 皮膚科・アレルギー科

皆さん、こんにちは。横浜市アレルギー科のららぽーと横浜クリニックです。
今回の記事は先日公開した「アナフィラキシーを知っていますか?」の続きですので是非先にこちらを読んでみて下さい。
さて、今回は前回お話したアナフィラキシーが現れたときに使用する薬剤、「エピペン」との解説がテーマとなります。早速エピペンについて解説していこうと思います。

 

エピペンとは

エピペンはアナフィラキシーがあらわれたときに使用し、医師の治療を受けるまでの間、症状の進行を一時的に緩和してショックを防ぐための補助治療剤(アドレナリン自己注射薬)です。
アナフィラキシーの治療薬である、アドレナリンが入っており、アドレナリンを速やかに注射できるように設計されています。2011年からは保険適応となっています。

注意すべきエピペンは「あくまでも補助治療剤=症状が悪くなるのを抑えるためのもの」であり、アナフィラキシーを根本的に治療するものではありません。エピペンの注射後は直ちに医師による診察を受ける必要があります。

エピペンが処方されている患者様でアナフィラキシーショックを疑う場合、症状が1つでも現れたら、できるだけ早期にエピペンを注射するとともに、救急車を呼ぶことが必要です。
では、エピペンの使用が必要とされる症状とはどのようなものなのでしょうか。

 

エピペンを使用すべき症状

食物によるアナフィラキシーの発現から心停止までの時間はわずか30分と報告されています。
アナフィラキシーショックは急激に症状が進む場合もあり、少なくともショックになってからエピペンを使用したのでは遅すぎると言われています。
具体的にエピペン使用すべき症状は以下のようなものです。表の中の症状が一つでもあれば、速やかにエピペンを使用しましょう。

エピペンの有効性と安全性
アナフィラキシーに対するエピペンの有効性は82%、何らかの症状が出ることは3.7%と報告されています。
「何らかの症状」の具体的な例としては・・・

■アドレナリン自体の作用によるもの

  • 血圧上昇
  • 心悸亢進
  • 不整脈の出現
  • 悪心・嘔吐
  • 頭痛
  • 振戦(手、脚などの体の一部に起こる、不随意でリズミカルなふるえのこと)

■針によるもの

  • 切創
  • 出血
  • 疼痛 など

針による症状を想像すると、やはり「自分で注射を打つのがこわい!」とおもわれるかもしれませんね。
エピペンは、試用前後に注射針が見えず、安全性の向上した自己注射製剤です。
だからと言って、看護師でもない自分がどうやって注射をするのか、という不安がなくなるわけではありませんよね。
でも安心してください!もちろん、患者さんへは「はい、これ処方するからアナフィラキシーを疑う場合は使ってくださいね~」とポンとお渡しするわけではありません。
当院でも自己注射製剤を処方した患者さんには、トレーニング用のデモ機を使いながら使用法を指導させていただきます。
しっかり使用方法を理解した上で処方致しますのでご安心ください。

 

まとめ

いかがでしたか?
エピペンはアナフィラキシーがあらわれたときに、医師の治療を受けるまでの間、症状が悪くなるのを一時的に抑えて、ショックを防ぐための補助治療剤(アドレナリン自己注射薬)です。
あくまでも補助治療剤のため、エピペンで完全に治すことはできないため、エピペンを注射したあとは必ず医師の診察を速やかに受ける必要があります。

エピペンを使用するタイミングは、アナフィラキシーショックを起こしてからでは遅いと言われています。
そのため、普段からどういった症状の時に使用するのかを、自分や保護者の方の理解が必要ですね。
当院でもエピペンの処方は行っております。もちろん、薬局のように誰でも手に取れる薬剤ではありません。
「過去にアナフィラキシー症状の既往のある方、アナフィラキシーを発現する可能性の高い方へ医師必要と判断した場合に処方される」ということをご理解くださいね。


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