大腸ポリープは多発するの?

印刷用ページ[2022/04/01] 胃腸科

皆さん、こんにちは。横浜市胃腸科のららぽーと横浜クリニックです。

ららぽーと横浜クリニックでは、大腸内視鏡検査を毎日数十件以上行っています。皆さん検査の理由は様々ですが、毎日数人はいらっしゃるのが、前回の検査でも大腸ポリープを切除したことのある患者さんです。
当院では、大腸ポリープが見つかった患者さんには、翌年も大腸内視鏡検査を受けることを強くお勧めしています。何故なら大腸ポリープは次の年にもできていることも多いからです。
今回は、「大腸ポリープは再発するのか」という話題についてお話していこうと思います。

 

大腸ポリープとは?

大腸ポリープとは、大腸の粘膜の一部がイボのように盛り上がってできた「できもの」のことを呼びます。
大腸ポリープには種類があり、ポリープの組織の構造により、「腫瘍性」「非腫瘍性」のポリープに分けられます。
一般的に大腸ポリープを経て大腸がんになると言われているのは、この腫瘍性ポリープである「腺腫」です。
最初は良性であった腺腫も、長い間放置しておくと悪性化し、大腸がんになります。
非腫瘍性のポリープで代表的なものは「過形成ポリープ」で、これは大腸がんになる可能性は低いと言われています。
じゃあ過形成ポリープは放置して大丈夫なのかというと、そうではありません。過形成ポリープが大腸がんとなることもあるからです。
ですから、過形成ポリープも安易に放置すべきではないと考え、当院では日帰り手術でできる範囲の者であれば切除することがほとんどです。(勿論、患者さんによります!)

こうして切除をした後は、再発の可能性があるのでしょうか。

 

大腸ポリープの再発

大腸ポリープが完全に切除されていれば、そのポリープの再発はまれです。
ですが、大腸ポリープが出来る原因はなかなか特定が出来ず、予防法も現状はありません。
つまり、体には大腸ポリープの出来る原因がまだ潜んでいるのです。大腸ポリープにはできやすい体質・家系があり、改善をすることは難しいです。
そのため、大腸ポリープを切除した人が期間をあけて内視鏡検査を行うと、また新しくポリープが出来ていることが多いのです。

前と同じポリープが育つことは稀だが、新しい大腸ポリープが発生する可能性はとても高いということになります。
大腸ポリープは40歳代から増え始めて、年齢が上がるほどできやすくなります。
年々ポリープが出来る可能性が高くなるわけですから、大腸ポリープ切除を1回やったからといって、次は5年や10年後で良い、ということにはなかなかならないのです。

では、どれくらいの期間をあけて検査をするのが良いのでしょうか。

 

大腸内視鏡検査の間隔

大腸ポリープを切除した患者さんは、次回の検査を1年後に再検査をお勧めしています。
理由の2つあり、1つは大腸ポリープは新しく出来る可能性があるということです。
もう1つは、小さいポリープを見落としている可能性があるからです。
小さすぎるポリープは、出しきれなかった便のカスや、大腸のヒダに隠れてしまっている場合があります。
そうして見逃されたポリープが、次の年には育って見つかることがあるのです。

では、「1度大腸ポリープを切除したらずっと毎年受けていくの?」と、不安に思うかもしれませんが、そんなことはありません。
内視鏡検査で大腸ポリープが見つからなければ、2年後の検査で良いと考えます。
2年後の検査であれば、「日帰り手術で行える程度の小さな大腸ポリープが新しくできている」くらいで済むからです。
ここでポイントなのは、2年以上空けすぎないということです。
これが5年であれば、日帰りでは切除できないほどに大腸ポリープが成長していたり、大腸ポリープが癌化している可能性も出てくるからです。

1年~2年くらいの間隔で定期的に検査を行うことで、大腸がんを予防していくことが出来るため、定期的な大腸内視鏡検査を受けるようにしましょう。

 

まとめ

いかがでしたか?

1度切除した大腸ポリープが完全に切除されていれば、そのポリープの再発はまれです。
ですが、大腸ポリープにはできやすい体質や家系があるため、一度大腸ポリープ切除した人は新しいポリープが出来る可能性が高いのです。
ですから、検査の結果によっては1年後、2年後の定期検査を行うことが大切です。
ポリープ体質の方は定期的な内視鏡検査で、大腸がんをしっかり予防していきましょう。


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