汗と皮膚炎の関係

印刷用ページ[2021/06/15] 皮膚科・アレルギー科

皆さんこんにちは。横浜市皮膚科のららぽーと横浜クリニックです。
毎日暑い日が続きますが、体調を崩されていませんか?熱中症対策をしっかり行い、体調を崩さないよう気を付けてくださいね。

さて、今回のブログのテーマは「汗と皮膚炎の関係」についてです。
夏のような気温が高い時期はちょっと歩くだけで、汗をかきますよね。汗をかいたところが痒くなってしまったという経験はありませんか?きっと、多くの人がこうした経験があるかと思います。
汗はべたべたするし、溜まった汗が流れ落ちるなど、気持ちのいいものではありません。
今回は、汗と皮膚炎の関係についてを解説していきたいと思います。

 

どうして汗をかくの?

「汗は不快に感じることの方が多いし、皮膚炎にもなりやすくなるから良いことがない!」「できるだけ汗はかきたくない!」なんて思うかもしれません。
確かに汗をかかなければ、いつでもサラっとした肌でいられて、皮膚炎の原因も一つ減って、快適に過ごせるかもしれません。
・・・しかし、体はどうでしょうか?

暑い時や運動を行ったときに大量に汗をかくのは、ヒトとウマくらいだそうです。色々な生物が生きている中で、どうしてヒトの体は汗をかくのでしょうか。
サルや犬などの動物の全身を覆う体毛には、保温効果や細菌や紫外線などの外部の物質や刺激から肌を守る役目がありますが、体温が上がりすぎる危険があります。
走りまわるなどの長時間の運動が多くなったヒトは、進化の過程で体毛は邪魔なものとして退化し、代わりに熱を外に逃がすための「発汗」という仕組みが発達しました。
汗は主に…

  • 体温の調節
  • 皮膚を乾燥から守る
  • 皮膚表面の細菌叢(さいきんそう)のバランスを整える

などの、なるべく汗をかきたくない気持ちとは反対に、皮膚の健康に欠かせない働きがあります。
ですから、皮膚の健康を考えるならば、「できるだけ汗をかかない」よりも、「しっかり汗をかきつつ、皮膚炎などのトラブルを起こさないようにケアをする」ことが大切です。

さて、汗が体に必要なものだと分かったところで、皮膚炎との関係について解説をしていきましょう。

 

汗で何故皮膚炎が起きるのか

皮膚のかゆみ、赤いブツブツは、「あせも」の一般的な症状として知られています。
あせも以外にも似たような皮膚トラブルとして、「接触性皮膚炎」が挙げられます。
また、アトピー性皮膚炎の場合は、汗が原因で「アトピーが悪化」してしまうこともあります。

あせも

あせもは、専門的には汗疹(かんしん)といいます。
大量に汗をかいたときに、汗が出てくる管(汗管:かんかん)がつまることで、肌の内部に溜まった汗が原因で汗管にトラブルが起きてしまうことであせもの症状が出てきます。
そのため、大量に汗のかきやすい高温多湿の環境下や、発熱・スポーツ時、湿布や包帯、ギプスなどの通気性が悪くなった部分でみられることがあります。

接触性皮膚炎

接触性皮膚炎は「汗あれ」や「汗かぶれ」と呼ばれることもあります。
汗あれや汗かぶれは、汗をかくことでふやけた皮膚と衣類や下着などが接触してこすれ合うことで、汗にかぶれた状態になったり、汗に含まれるアンモニアや塩分が肌を刺激することで発生するトラブルです。
こうした汗による接触性皮膚炎は、もともとバリア機能が低下している人に起こりやすいとされています。

アトピーの悪化

アトピー性皮膚炎は、強いかゆみと湿疹が慢性的に悪化と改善を繰り返す病気です。
どの季節でもアトピーが悪化する原因はありますが、夏は特に症状が悪化しやすく、汗をかくとかいた汗が刺激となり、かゆみが強くなります
気温・湿度が高い夏は、特に体の中に熱がこもりやすく、かゆみが増す原因になります。

こうしてみてみると、肌にとって汗は天敵とも思えてきます。しかし、先述どおり、汗は皮膚にとっては欠かせないものです。
汗をかきつつも、皮膚炎などのトラブルを起こさないようにするケアとは、具体的にどのようなものなのでしょうか。

 

汗による皮膚トラブルを防止するには?

では、具体的に日頃からどのようなケアを行っていると、汗による皮膚炎を防ぐことができます。

汗はかいたらこまめにハンカチやタオルで優しく拭う


汗による皮膚トラブルを防ぐためになによりも大事なのは、かいた汗を残したままにしない!という事です。
出先であればトイレなどで、市販の汗拭きシートで体を拭くのもよいかもしれません。
家にいるのであれば、ぬるめのシャワーで汗を洗い流すのも効果的です。肌をなるべく清潔に保ちましょう。

シャワーや入浴時には、ゴシゴシ洗わない

皮膚のバリアを低下させて、汗をかいた時にトラブルになりやすいため強くこするのはやめましょう。

スキンケアをしっかり行う

肌のバリア機能が低下している時は、保湿効果の高いスキンケア用品などで肌に潤いを与えて環境を整えてあげることも大切です。

かゆみを感じても搔かない

かゆみを感じてしまうとついつい掻きたくなってしまいますが、ここで掻いてしまうと肌のバリア機能がさらに低下してしまいます。
そうすると、さらに痒くなり悪循環に陥ってしまうことがあります。冷やすなどして、かゆみを抑えましょう。


どうでしょうか。実践できそうなものはありましたか?


まとめ
いかがでしたか?
汗は体や肌に必要な機能ですが、その一方で皮膚炎も引き起こしてしまう可能性もあるため、少々厄介者ですね。
そんな汗も、やさしく拭ったり洗い流したり、そのまま放置さえしなければ皮膚炎を引き起こしてしまうことも少なくなると思います。
人によって肌のバリアの強さは異なりますから、自分に合ったスキンケアを探してみましょう。
汗を上手く付き合って、暑い夏を乗り越えましょう。
余りに皮膚炎が酷くなってしまった場合には、自分の判断で薬を試すよりも医師へ相談することをおすすめします。
ららぽーと横浜クリニックでも、皮膚炎の治療を行っていますので、お困りの際にはお気軽にご相談ください。


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