子供の大腸にもポリープができるって本当?

印刷用ページ[2020/09/01] 胃腸科

こんにちは、横浜市胃腸科のららぽーと横浜クリニックです。
今回は大腸ポリープについてお話をしていきます。

大腸ポリープは小さいうちは症状がでないことがほとんどで、大腸内視鏡検査をうけたら、たまたま見つかったという方が実はとても多いのです。

皆さんは、大腸内視鏡検査をどのようなタイミングで受けてみようと思っていますか?
「腹痛や排便の異常を感じて、原因があるのか知りたいから」「会社の健康診断(便潜血検査)で、精密検査するように言われたから」という方が多いのではないでしょうか?

大腸ポリープは年齢が高い人にできるイメージがあるかもしれませんが、実は子どもの頃に出来るポリープと言うのもあるのです。
今回は、子どもにも出来る「若年性ポリープ」という大腸ポリープについて解説します。

 

若年性ポリープって?

ポリープにもさまざまな種類があるのですが、その中でも子どもや若い人に出来るポリープを「若年性ポリープ」と呼びます。
このポリープは、直腸やS字結腸に出来やすいもので、単体で出来る事が多いです。癌化のリスクは低く、無症状のまま大人になり、大腸検査を受けたら見つかった!と言う事も少なくありません
ですがこの若年性ポリープ、幼少期に大きくならないとは限りません。

他のポリープと同様、ある程度の大きさになると出血・血便の原因にもなりますし、排便の妨げになってしまう・・・というケースもあります。

 

若年性ポリープの症状は?

若年性ポリープは、小さなポリープの場合、自覚症状はあまりありません
しかし、大きなポリープの場合、下痢、腹痛が繰り返し起こり、鮮血の下血・血便があります。

大人でもこうした出血などは「痔かもしれない」という思い込みで放置し、いざ検査をしてみたら実は痔からの出血ではなく、大腸がんからの出血だったということもあります。
子どもの場合は、大腸がんといった重篤な病気の可能性は非常に低いと考えられますが、大腸ポリープができている可能性は否定できません

出血があると「お尻が切れちゃったのかな?」と思うかもしれませんが、お子さんにこうした症状が現れたときには、一度医師へ相談してみると良いでしょう。


若年性ポリープには予防法はあるのでしょうか?

ポリープが出来ないようにすることは出来るの?
大腸ポリープには、できやすい体質やできやすい家系があることで知られているように、自分の努力では出来ないようにすることは非常に難しいと言えます。

体質や家系以外でポリープが出来る原因として言われているのは、食生活の偏りです
現代人の食生活は、特に若者ほど脂肪分の高い食事が多く、野菜などの繊維質をあまりとりたがらない傾向にあります。
このような生活を続けると、食物繊維の不足により腸の動きが弱くなります。そしていずれ、これが慢性化することにより、便が腸の粘膜を刺激しポリープができやすくなると考えられています。
ですので、『食生活が偏らないようにする』『排便のコントロール』を心掛けることが大腸ポリープを予防する一つの方法と考えてもよいでしょう。


最後に

どうでしたか?
なかなか子どもに内視鏡検査は行わないので、確かに多くはありませんが、大腸ポリープとは必ずしも大人に出来るものではないのです。

長年ある症状が気になって、便潜血検査で精密検査が必要になって・・・といった何かきっかけがあって大腸内視鏡検査をうける方がほとんどだと思います。
では、大腸内視鏡検査を受けるタイミングを「年齢的に」考えたことはありますか?

大腸ポリープはお子さんにもなる可能性のあるものですから、実は自分も若いうちに出来ているかもしれません。特に、ご家族が大腸がんや大腸ポリープを切除された事がある方は、40歳には一度ご自身の体をチェックする意味でも、一度内視鏡検査をお勧めします
大腸ポリープは大きくなって大腸がんへならない限りは、なかなか症状が出ません。ですから、「年齢」を一つのきっかけに、大腸内視鏡検査を受けてみるのもよいのかもしれません


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