下肢静脈瘤は誰でもなる病気?

印刷用ページ[2020/07/15] 内科
みなさん、こんにちは。横浜市内科のららぽーと横浜クリニックです。
皆さんは下肢静脈瘤という病気をご存知ですか?例えば「夕方になると足がひどくだるい」や「最近足が重苦しく感じる…」など、こうした症状はもしかしたら下肢静脈瘤が原因かもしれません。
今回は“下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)”という病気について解説をしていきたいと思います。

 

下肢静脈瘤ってなに?

体のすみずみに行きわたった血液が、心臓に戻る血管を静脈といいます。足の静脈が太くなって瘤(こぶ)状に浮き出て見えるようになった状態を下肢静脈瘤といいます

静脈瘤が下肢に起こりやすい原因は、心臓から遠い位置にあることや、立って生活していることが関係しています
歩くと「ふくらはぎの筋肉」が収縮し、静脈の中の血液を押し上げます。こうしてふくらはぎがポンプの役割を果たすことで、途中にある「静脈弁」が下に逆流しないように支えています。
主に症状が見られるのは40歳以上の女性が多いですが、その割合は年齢とともに増加傾向にあります。出産経験がある成人女性の2人に1人が発症すると言われています。
日本人の約9%が下肢静脈瘤になり、患者数は日本全体で1000万人を超えています。
ここで気になるのは、特にどの年齢が発症しやすいのかということだと思います。年代別の下肢静脈瘤の割合は以下の通りです。

高齢になればなるほど病気を発症する可能性は高くなります。若い年代から通してみても全体の43%・・・つまり、2、3人に1人は下肢静脈瘤になる可能性があるということになります。
下肢静脈瘤の人には次のような特徴ああります。

 

これがあったら下肢静脈瘤の可能性あり!?

  1. 1日8時間以上の立ち仕事をしている
  2. 足が“だるい”“重い”“むくむ”“つる”などの症状がある
  3. 朝よりも夕方の方になるにつれ足がつらい
  4. 血管が浮き出て見える・ボコボコ膨らんでいる
  5. 膨らんでいた部位が赤く腫れて痛みがある
  6. 皮膚が茶色くなっている
  7. 皮膚が湿疹でかゆい
  8. 皮膚に穴があき潰瘍になっている

どうでしょうか?思い当たるものはありましたか?いくつか思い当たるものがあれば下肢静脈瘤の可能性があります。
・・・かといって、年を重ねることは防ぎようがありません。ですが、下肢静脈瘤にも予防法はあります。

 

下肢静脈瘤の予防法は?

  1. できるだけ長時間の立ち仕事は避けるようにしましょう
    短期間なら問題はありませんが、日常的に長期間立ち仕事をしていると下肢静脈瘤になりやすくなってしまいます。
  2. 若い女性の場合は、妊娠がわかった時点で弾性ストッキング(弾力性を持った特殊なストッキング)を着用し、出産後も半年程度は着用するよう心掛けましょう
  3. 高齢の方の場合は、テレビ鑑賞や編み物、パソコン作業などで長時間椅子に座り続けないようにしましょう
    適度な運動や足のマッサージをすると予防に効果的です。

どれも思ったよりも簡単にできる予防法ですよね。仕事上立ち仕事が仕方がない場合もありますが、しっかりとケアを行い足を休ませてあげましょう。
このような予防法を日常生活に支障がない範囲で無理なく続けることがなによりも大切です。

 

まとめ

いかがでしたか?
“下肢静脈瘤”は高齢の方におおいという病気というイメージがあるかもしれませんが、若い人でも生活環境次第ではあり得る病気なんですよ
しかし、しかし予防法はあるので、立ち仕事が長い方や「最近足が重い症状がある」といった方は予防法を実践してみるのもよいでしょう。
下肢静脈瘤もタイプによっては手術を行わなければいけない可能性もあります。“もしかして…”と思ったら、我慢をせずに一度医療機関を受診をしてみましょう。


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