大腸がんができやすい場所ランキング

印刷用ページ[2019/11/15] 胃腸科

こんにちは。横浜市胃腸科、ららぽーと横浜クリニックです。
寒い日が続いていますが、皆さん体調は崩していませんか?インフルエンザも流行ってくるので、早めの予防接種を予定しましょう。

さて、秋の健康診断で大腸癌検診の検便検査をした方も多いでしょうか。大腸癌検診の中でも簡単に受けられるものなので、多くの会社で採用されている検査ですね。 検便の検査でひっかかる(陽性反応)と「大腸癌のリスクがある」ということになりますが、皆さんは大腸癌についてどれくらい知っていますか?
大腸癌(がん)にも「発生しやすい部位」があります。 今回は「大腸ポリープや大腸がんができやすい場所(部位)」について解説します。

 

大腸の6つに分けて呼ばれる

早速、大腸の区分けから触れていきましょう。大腸は6つの領域に分けられています。下図のピンク色の部分が大腸です。

肛門に近い方から、直腸、S状結腸、下行結腸、横行結腸、上行結腸、盲腸です。
直腸にできた癌は直腸がん、というように大腸癌は部位の名前に癌を付けて呼ばれることも多いですね。
基本的な考え方として、簡単に言えば「大腸ポリープが育って大腸がんになる」ということが言えますから、「大腸ポリープが発生しやすい部位」というのが、ほぼイコールで「大腸がんが発生しやすい部位」ということになります

さて、ではその気になる大腸ポリープ・癌が発生しやすい部位の割合をグラフにするとどうなるのでしょうか。

 

☆大腸ポリープや癌の多発地帯はどこ?

第1位「直腸」
第2位「S状結腸」

圧倒的に多い大腸癌は直腸、次いで多い部位はS状結腸です。大腸内視鏡での検査中もポリープ多発地帯であるこの辺りの観察は特に油断ができません
2位と3位だけで倍くらいの差がありますね。1位、2位のこの2箇所にはある共通点があることにお気づきでしょうか?

実は大腸ポリープや癌ができやすいのは、肛門に近い部位である直腸とS状結腸の範囲で、この二つだけでもなんと全体の約70%を占めています
その理由として挙げられるのは、肛門に近い部位であるために「便が長時間留まりやすい部位である」ということです。発癌物質となる便が長く留まれば留まるほど、便中の発がん物質と腸の壁が接している時間が長くなるため大腸癌になり易いのではと考えられています。
そういった意味では慢性的に便秘を抱えている人の場合、大腸がんをわずらう可能性が高いと言えます。

さて、反対に肛門部から離れた上行結腸や横行結腸ではどうでしょうかこれらの部位では腸管の内径が太く便通の異常が起こりにくいことがまず挙げられます。また大腸は便の水分を少しずつ吸収し、固形にして肛門から排出する役割を持っています。ですから、同じ大腸でもこの付近にある時には便はまだ液状であることもあって、ポリープやがんが出来るリスクは直腸やS状結腸に比べると低くなります

しかし、上行結腸や横行結腸にがんが発生した場合には出血しても排便までに時間がかかるため、血便として発見が難しくなる傾向がありますので注意が必要です。その際の症状も腹部のしこりであるとか、貧血などといった症状が多くなり、やはり「大腸に異常がある」と気付くことが難しいと言えます。

「大腸に異常があると気付く」ことというのはなかなか難しいことがあります。
大腸の異常に気付けない間に大腸癌があったら…と考えると恐ろしいですよね。そうしたことが起こらないようにするにはどうするべきなのでしょうか。

 

大切なのは、やっぱり検査!

大腸がんは、他のがんに比べて進行が早いわけではありません。突然、大きなものや進行した状態で発生するのではなく、最初は小さなポリープがだんだんと大きくなってがんに至ることが多いのです
正直な話、検便の検査で引っかかってしまうような(または症状にでてしまうような)大腸癌は進行してしまっていることがほとんどです

大腸ポリープを含め、大腸がんは早期の発見により治療できる可能性が高まります。それ故に大腸内視鏡による精密な検査が必要となってくるのです。
便秘でお困りの方、下剤を常に内服している方、その他様々な理由で大腸がんなどの病気が心配な方など…
検便検査が大丈夫だったからとは思わずに是非、一度大腸内視鏡検査を受けられることを強くお勧めします
ポリープのうちに切除をすることが出来れば、大腸癌を防ぐことが出来ます。大腸癌は予防ができる癌なのです

ららぽーと横浜クリニックでは、世界最高水準の完全無送気軸保持直線的挿入による無痛で優しい大腸内視鏡検査および内視鏡治療(日帰りによる大腸ポリープ切除)を行っています。
痛くて苦しいイメージがあって検査を拒んでいる方も是非当院へご相談くださいね!


新着情報

記事 新着(24時間)

-

コメント 新着(2日)

-

新着メディア (7日)

新着メディアはありません。