猫背の人は内臓に影響が出るって本当!?

印刷用ページ[2019/08/15] 内科
こんにちは、横浜市胃腸科のららぽーと横浜クリニックです。みなさんはお腹が痛い時、自然と背中を丸めてしまっていませんか?
それは胃が周りの筋肉を巻き込んで縮まっているからです。
では、いつも背中を丸めている状態(=猫背)でいると、内臓にどんな影響を及ぼすのでしょうか?
今回はそんな「猫背と内臓の関係」についてご紹介します。

 

そもそもなんで猫背になるの?

猫背」とは、その名のとおり猫のように背中が丸く曲がって頭が前に突き出した姿勢のことで、「脊柱後弯症(せきちゅうこうわんしょう)」などと呼ばれることもあります

猫背になる要因はさまざまですが、そのひとつに背中の広背筋などの筋力の低下があります。また、日本人は比較的平たい体型で背中やお尻などの筋肉が少ないため、前かがみの姿勢になりやすいことも原因の一つです。
猫背を引き起こしてしまう悪いクセをいくつかご紹介します。

・長時間のスマホやパソコン
・デスクワーク
・運動不足、筋力不足
・姿勢のクセ、重心の偏り
・寝転んで読書やゲームをする
・心理的不安、ストレス

上記からもお分かりいただけるように、生活習慣や無意識のクセの積み重ねから、猫背を定着させてしまっているのです。猫背になりやすい生活習慣・癖を把握して、自分に思い当たるものがないか一度確認してみましょう。
では、ここからが本題です。猫背が定着してしまっている人は、実際に内臓に影響があるのでしょうか…

 

猫背と内臓の関係とは?

猫背だと肩こりや頭痛が起こるというのはよく聞く話かもしれませんが、内臓にも関係があるのはあまり馴染みがない話でしょうか。実際はどちらだと思いますか?
正解は・・・猫背と内臓は関係あるんです!

猫背の姿勢を続け背中が丸まってしまうと、胸郭が狭まり、その影響で内臓も圧迫されます
よって肺や気管支などの呼吸器・心臓・肝臓・胆のう・胃などのみぞおち付近の臓器はもちろん、膀胱・子宮などの下腹部付近においても負担がかかってしまうのです。
背中の丸みも腎臓・肝臓の位置から始まっています。これは姿勢をキープするインナーマッスル(呼吸や内臓・背骨・骨盤などが正常なポジションを保つためなど、生きるために必要な機能を担っている)に影響を与えるからです。
特に肝臓の固い人(ウイルスやアルコールなどによる肝炎が原因で血液循環がうまくいかなくなり固くなってしまうことがある)は身体の右半身や肩甲骨まわりに、腎臓の固い人(高血圧の状態が長く続くと血流が悪くなり固くなってしまうことがある)は左半身や腰に痛みなどを訴える方が多いです。
内臓のあたりに違和感、痛みなどを感じたら、原因は猫背の可能性も考えてみると良いかもしれません。

 

猫背を治すには?

内臓にも影響を与えるほどの猫背は、治そうと思っても簡単に治るものではありませんよね。
「毎日のデスクワークで中々治らない…。」「気にはかけているが正しい姿勢を取ると辛い…。」などなど。
まずは、自分の正しい姿勢を知ることから始めてみましょう。初めは正しい姿勢を取ることが辛いと思いますが、クセづけることが大切です。
また、ストレッチをしてみたり、筋肉を付けるトレーニングをしたりすることも大切です。
自分が出来るところから始めてみましょう。猫背が治ると体調も改善されますし、日々の生活でも疲れにくく、自信を持って行動できるようになるはずです。

 

簡単にできる猫背改善法

さて、そもそも猫背になってしまう原因はスマホやゲーム、デスクワークなど生活習慣によることがほとんどです。筋トレやストレッチをするのも大切ですが、普段の生活のなかに潜む猫背の原因を改善する必要があります。
特に「デスクワークをするときの座り方」と「スマホを操作するときの姿勢」「寝るときの体勢」
この3点に注意するだけでも、高い効果が期待できます。

・デスクワークをするときの座り方

デスクワークをするときは、椅子に浅く座り、背もたれに背中をつけないようにしてください。
どうしても深く座ってしまうという方は、背もたれと背中の間に筒状に丸めたタオルを挟むとタオルが落ちないように意識することで、自然と背もたれと背中の間に隙間が生まれ正しい姿勢を維持できます。

・スマホを操作するときの姿勢

前かがみにならず、背筋を伸ばしたままの状態でスマホを操作するようにしてください。
このとき、目線が下がらないように、スマホの画面を目の高さまで持っていくのが理想です。難しい場合は目線を落としても背筋は伸ばした状態をキープするように心がけましょう。

・寝るときの体勢

寝るときの体勢は、「仰向け」がいいでしょう。猫背が悪化してしまう前に、背筋がまっすぐに伸びる仰向けでの寝方を習慣づけることが大切です。仰向けで寝たときに違和感や痛みが出ないのであれば普段から仰向けで寝るように意識をしてみてください。

上記を心がけるだけではなく、常日頃から背筋を伸ばすようにしましょう。もし難しいようであれば「姿勢矯正ベルト」というものもありますので活用してみてください。

 

最後に

猫背と内臓に関係があったとは、驚きだった思います。
猫背の姿勢を続けてしまうと、胸郭が狭まり、肺や気管支などの呼吸器・心臓・肝臓・胆のう・胃などのみぞおち付近の臓器はもちろん、膀胱や子宮などの下腹部付近においても負担がかかってしまいます。
肩こりや頭痛はもちろん、内臓の痛みにも繋がりかねませんので早いうちから猫背対策をしましょう。
現代社会では「自分は猫背だ」という自覚のある人も多いと思います。姿勢は自分で改善できるものですので、是非できるところから始めて内臓を元気にしてあげましょう!

ららぽーと横浜クリニックでは、猫背の直接的な治療はできませんが、レントゲン撮影によって背骨が曲がっているかのチェックは可能ですし、痛みなどの症状があればお薬による対症療法も可能です。お気軽にご相談ください。


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