あなたの中性脂肪値は大丈夫?

印刷用ページ[2017/08/15] 内科
こんにちは、横浜市内科胃腸科のららぽーと横浜クリニックです。
皆さんは健康診断を受けていますか?採血の項目の中でも、皆さんが気にするTOP5には入るだろう「中性脂肪の数値」…結果は皆さんはどうでしたか?
今回のブログでは、その「中性脂肪」についてお話ししたいと思います。

 

中性脂肪って何?

中性脂肪とは、簡単に言えば私たち人間にとってのエネルギー源です。日々の食事は生命を維持するためにも必要不可欠な要素です。しかし食べ過ぎや飲み過ぎ、運動不足によってエネルギーの摂取量>消費量となると、その余剰分は皮下や肝臓などに体脂肪として蓄積されていきます。(これが皮下脂肪や内臓脂肪です)その蓄積された脂肪がいわゆる「中性脂肪」なんです。
グリセロールと3つの脂肪酸(飽和脂肪酸・一価不飽和脂肪酸・多価不飽和脂肪酸)が結びついて成立していることからトリグリセリド(TG)とも呼ばれています。(TGの文字は健診などの採血項目で目にしたことのある方も多いのではないでしょうか?)
では、中性脂肪値はどのくらいの数値が良いのでしょうか。

 

中性脂肪の基準値

中性脂肪値は採血によって調べることができます。

血液中の中性脂肪の基準値は年齢や性別などにより多少変わりますが、およそ39~149mg/dlと言われています150mg/dl以上の人は「脂質異常症(高中性脂肪血症)」とされ注意が必要です。
というのも、血中の中性脂肪が増えすぎると、血液がドロドロして血管が詰まりやすくなったり、善玉コレステロールの減少と悪玉コレステロールの増加によって動脈硬化が進んだりと、心筋梗塞や狭心症、脳卒中など命にかかわる病気を引き起こす危険性が高まるからです。
また、中性脂肪の肝臓への蓄積量が増えると脂肪肝となり、肝機能が低下していきます。この状態が続くと、やがては肝硬変や肝臓がんに繋がる可能性も高くなるのです。
では、中性脂肪を増やさない為にはどのようなことに気を付ければいいのでしょうか。

 

中性脂肪値を上げないためには?

中性脂肪値が上がる原因は主に、エネルギー摂取量>消費量となってしまっている生活習慣にあります。このような生活を送っていないか、今一度見直してみましょう。

 

①脂質や炭水化物の多い食品を好んで食べていませんか?

中性脂肪は、脂質はもちろんのことですが、炭水化物(糖質)を体内で分解する際にも肝臓で産生されます。動物性脂肪(脂身、加工肉食品、チーズ、バターなど)やデンプン(ご飯、パン、麺類、イモなど)、糖類(砂糖、果糖など)を摂取しすぎないことが大切です。特に砂糖は体内での分解吸収がデンプンなどに比べて早く中性脂肪値も上がりやすいため、「甘いものは別腹!」の方はご注意を。

また、まだまだ暑い日が続きますので、喉が渇いたときにスポーツドリンクや炭酸飲料を飲みたくなることも多いと思いますが、これらにも多量の砂糖が入っているので注意が必要です!!

 

②毎日のように飲酒をしていませんか?

アルコール摂取によって中性脂肪値が上昇するのは、アルコール飲料に糖質が含まれているものが多いためです。

しかし、実はアルコールを肝臓で分解する過程で、中性脂肪の合成を促す酵素が一緒に発生しているのです。また、アルコール摂取により食欲増進作用が働き、必要以上に食べてしまいがちになるのも原因の一つです。居酒屋でついいつも以上に揚げ物や味の濃いものを食べていませんか?これらの食事は喉が渇きやすく、飲酒量も増えがちですので要注意です。

食事をサラダや豆腐、魚料理などに変えてみましょう。特に、青魚(イワシ、マグロ、サンマなど)には、中性脂肪を下げる効果のあるDHAとEPAが含まれているためおすすめですよ。

 

③日頃から運動をしていますか?

中性脂肪の蓄積を防ぐためや、蓄積してしまった中性脂肪を分解するためには、エネルギーの消費量を増やすことが大切です。体内でエネルギーが不足すると、中性脂肪は膵臓から分泌されるリパーゼという酵素の働きによってグリセロール(グリセリン)と遊離脂肪酸(FFA)に分解され、エネルギーとして代謝されます。有酸素運動は血流が良くなり、リパーゼの働きが活発化するため、ウォーキングやサイクリング、水泳などを1日30~60分程度、最低でも週3回程度は行うよう心がけると良いでしょう。

これら生活習慣の改善は高中性脂肪血症だけでなく、高血圧・高血糖症・高尿酸血症などの他の生活習慣病の予防にもつながりますよ。

 

中性脂肪血症は薬による治療が必要?

高中性脂肪血症の治療法はまず食事療法と適度な運動です。

軽度であれは生活習慣を変えるだけでも改善が見られますが、あまりにも高値である場合は、薬物治療を行う必要がありますので、必ず病院を受診しましょう。治療薬はその効果によって主に3つに分けられます。


①中性脂肪の分解促進と悪玉コレステロールの合成抑制

ニコチン酸トコフェロール(ユベラN)やコレキサミン(ニコモール)などの「ニコチン酸誘導体製剤」とよばれるビタミンの一種の治療薬で、遊離脂肪酸への分解を促進することで、中性脂肪の蓄積を防ぎます。また、悪玉コレステロールの合成を抑制することで、善玉コレステロールの合成が促進させるので、中性脂肪値と悪玉コレステロール値の両方を下げる効果があります。


②中性脂肪の合成量減少

ベザフィブラート(ベサトールSR)やクリノフィブラート(リポクリン)などの「フィブラート系製剤」と呼ばれる治療薬で、肝臓での中性脂肪の合成量を減らし、直接血液中の中性脂肪濃度を低下させることができます。また、リパーゼの生成促進や、悪玉コレステロールの合成抑制、善玉コレステロールの合成促進などの働きもありますが、こちらの効果はそれほど強くはありません。


③中性脂肪の血中濃度低下と血小板凝固抑制

イコサペント酸エチル(エパデール)やオメガ‐3脂肪酸エチル(ロトリガ)などの「EPA系製剤」と呼ばれる、青魚などに多く含まれているイコサペント酸(EAP)から作られた治療薬で、中性脂肪の肝臓からの分泌を抑制し血中からの消失を促進することで、血中の中性脂肪濃度を低下させることができます。さらに、血小板の凝固を抑制する働きもあるため、動脈硬化にも有効的な薬です。

このように薬物治療について説明してきましたが、高中性脂肪血症の治療の基本はまず「生活習慣の見直すことから!」ですからね…

 

最後に…

いかがでしたか?
中性脂肪は私たち人間にとって欠かせない「エネルギー源」ですが、血中の中性脂肪が増えすぎると「脂質異常症」という診断が付いてしまいます。そのまま放置してしまうと動脈硬化が進んだり、心筋梗塞や狭心症、脳卒中など命にかかわる病気を引き起こす危険性が高まります。
健康診断で中性脂肪の数値が基準値を超えてしまっている方、一度生活習慣を見直してみてください
そして、一度病院に受診することをお勧めします。ららぽーと横浜クリニックでも、脂質異常症の患者さんが治療を行っていますので、気になる方はお気軽にご相談ください。

今回は、中性脂肪値が高い場合のお話をしてきましたが、実は基準値を下回っている場合にも注意が必要なんです。それは何故でしょうか…
それは次回のブログでご紹介したいと思います。


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