花粉症の注射療法が始まりました。
[2026/04/01] 皮膚科・アレルギー科
みなさん、こんにちは。横浜市アレルギー科のららぽーと横浜クリニックです。
今まさにシーズン真っただ中!お悩みの方も多い、花粉症の方に朗報です。
花粉症の注射療法があるのをご存じですか?
実はスタッフからも、「花粉症の注射療法のお問い合わせが増えてきた」と聞いております。
この度当院でも取り扱いを開始いたしました。
今回は、新しく始まった『花粉症の注射療法』について解説していきます。
花粉症は辛い!
花粉症は、スギやヒノキなどの花粉で起こる病気です。正確にはアレルギー性鼻炎といい、アレルゲンという抗原により引き起こされます。
人の体には、有害物質を取り除こうとする『免疫反応』があります。
花粉症は、アレルゲンが鼻の粘膜に付着したことで、免疫反応が過剰に働いてしまい、鼻水や鼻づまりなどのアレルギー症状として現れます。
アレルギー性鼻炎は、ダニやほこりなどにより引き起こされる「通年性アレルギー性鼻炎」と、季節の花粉によって引き起こされる「季節性アレルギー性鼻炎」に分類されます。
花粉症の中で最も多いのが、2~4月にかけて飛散するスギ花粉ですが、その他にも50種類以上の植物が花粉症を引き起こすと言われおります。
地味につら~い花粉症の注射療法には、どんな効果があるのでしょうか?
花粉症の注射療法にはどんなもの?
花粉症の注射療法は、アレルギーの原因に関わらず体質改善を目指す「非特異的減感作療法」です
。スギ花粉の舌下療法のように、特定のアレルゲンに対して行う治療ではなく、ヒノキ・イネ・ブタクサなど複数の季節性アレルギー性鼻炎に適応があります。
花粉症、アレルギー性鼻炎と診断されていれば、保険診療で行えます。
投与開始から概ね3~4週間で効果が発揮されると言われており、花粉のシーズンの約1~2ヶ月前の投与をお勧めしています。
注射薬は、国内の献血由来の血液を原料とする、ヒト免疫グロブリンとヒスタミンを配合した薬剤です。
感染症のリスクを排除するために、現在の最高水準の安全対策がとられています。
昭和42年に国内で発売以来、感染症の報告事例はありません。
また、ステロイド注射のような強い副作用は極めて少ないといわれています。
では、実際に注射療法はどのように行っていくのでしょうか。
花粉症の注射療法の概要
使用薬剤:ヒスタグロビン+ノイロトロピン
治療スケジュール:1週間に1回 皮下注射×3回(3週間1クール)
*効果がない・症状が改善ない場合は、ヒスタグロビンを増やして同じスケジュールで投与できる。
*効果があったら3~4ヶ月に1回の注射で維持療法を続ける事もできる。
対象年齢:15歳以上
注射費用:1200円前後(保険3割負担)
注意点
・シダキュアとの併用は望ましくありません。シダキュアの効果を減弱させる可能性があります。
・ヒト免疫グロブリン由来製剤のため、ヒスタグロビン投与後は献血制限が発生します。
禁忌
・激しい喘息発作時の患者、月経直前or期間中の患者、妊婦or妊娠の可能性ある女性
・製造過程で鶏卵・牛乳由来のカゼインペプトンを使用しているため、これらの食品アレルギーがある人は特に注意
まとめ
いかがですか?
この注射療法の最大の特徴は特定のアレルゲンだけではなく、複数種のアレルゲンへの対応が可能という点です。
即効性がある薬ではありませんが、注射の効果を感じれば、3~4か月ごとに注射を継続して注射の効果を維持していく方法もあります。
スギにとどまらず、1年中なにかのアレルギーに悩まされている方、ぜひ受けてみたい!という方は、ぜひお気軽にご相談ください。
※本人の希望だけで行うことはできず、医師の判断のもと行われる治療の1種です。まずは受診が必要であることをご留意ください。