みなさん、こんにちは。横浜市胃腸科のららぽーと横浜クリニックです。
寒い季節がやってきました。みなさんは体調に変化はありませんか?

インフルエンザやウイルス性腸炎(ノロウイルスなど)、他にも様々な種類の感染症が存在します。寒い時期はこうした感染症が流行る季節です。

さて、みなさんはいわゆる胃腸炎と診断されたとき、医師に絶食を指示されたことはありますか?
絶食はなぜ必要なのか?元気がないときに絶食をして大丈夫なのか?
今回は、そんなみなさんの疑問に答えていきます。

 

胃腸炎になったらどうする?

胃腸炎とは、胃腸の粘膜が何かしらの原因により炎症を起こしている状態です。
発症すると下痢や吐き気、嘔吐、腹痛、発熱等の症状を引き起こします。
原因は様々ですが、ウイルス性をはじめとした感染症がほとんどで、一般的に急性の胃腸炎というと、感染性胃腸炎を指すことが多いです。
胃腸炎は冬に流行るありふれた病気で、いわば「お腹の風邪」と言える病気ですね。

さて、胃腸炎と診断されたら、どのような治療をしていくのでしょうか。

 

胃腸炎の治療

病院に行けば、胃腸炎に対して、対症療法(病気に伴う症状を和らげたり消したりするための治療)を行います。
胃に優しい解熱剤、乱れてしまった腸内細菌を回復させる整腸剤、嘔気を和らげて胃の運動の回復を助ける薬などが処方されます。
「下痢止めは?」と思うかもしれませんが、体の中からウイルスを排出するために下痢が起こっているので、下痢止めはあまり使われません

もちろん、こうした薬による治療も大切ですが、一番大切なのは、胃腸を安静にしてあげることです。
つまり、“絶食”です。

 

胃腸炎には絶食!

胃腸炎になったら、少なくとも半日~1日程度の絶食がよいでしょう。
食事は摂りませんが、脱水を防ぐために経口補水液を少しずつ飲んで、水分と電解質の補給を行います。
下痢や嘔吐を繰り返し元気がないのに、食事をしないと更に元気がなくなってしまうのでは?と心配になるかもしれませんね。
ですが、胃も腸も悲鳴を上げている状態で、栄養があるから…と消化に悪いものを食べていたら…更に悪くなってしまう可能性もあります。

まずは胃腸を休ませる!
嘔吐や下痢がある程度落ち着き、食欲が戻ってきたらゆっくりと、体の負担にならないような消化に良い食事を摂るようにしましょう。

 

さいごに

いかがでしたか?
体のことを考えると、少しでも食べて栄養をつけてほしい!という気持ちもわかります。
ですが、胃腸の機能が正常ではない状態で食事をとることは、胃腸の負担になります。
食べてもまた吐いてしまうか、下痢となってしまうので、ここは我慢です。
まずは絶食をして、胃腸を休ませてあげましょう。

発熱が辛い時には胃に優しい解熱剤、荒れて乱れてしまった腸内細菌を整えるために整腸剤などを使うことで、少しづつ良くなっていきますよ。
無理は禁物です、症状が辛い時には胃腸科を受診してみましょう。