こんにちは、横浜市内科のららぽーと横浜クリニックです。
今回はインフルエンザのお話です。
皆さんの中には予防接種を行ったのにインフルエンザに感染してしまった人、予報接種をしていないのに感染しない人、A型とB型の両方を同時に、あるいは一度感染したのに再度違う型に感染してしまった人など……様々な方がいらっしゃると思います。
今回は「どうしてインフルエンザにかかる人とインフルエンザにかからない人がいるのか」をお話ししたいと思います。

 

​インフルエンザの感染経路

インフルエンザという病気に関しては以前もご紹介していますが、まずは簡単におさらいしていきましょう。
その感染経路については一般的に咳やくしゃみなどによる「飛沫感染」が主だと考えられていますが、接触感染や空気感染の可能性もあります。

①飛沫感染
インフルエンザに感染している人のくしゃみや咳によって、唾液や鼻水などの気道の分泌物や小さい粒子(飛沫)が周囲に飛び散り、周囲の人の呼吸器に直接侵入して感染します。

②接触感染
手についたウイルスを目や鼻、口にもっていくことによって、粘膜からウイルスが侵入します。感染者が使用したドアノブや食器、電車の吊り革などにウイルスが付着して、それを触った人が感染します。

③空気感染
「飛沫核感染」とも言われますが、飛沫から水分が蒸発したごく細かい粒子(飛沫核)が長い間空中に浮遊し、その空間にいる人がウイルスを吸引することで起こる感染です。
狭い部屋などでは粒子が比較的長く浮遊することがあり、空気が低温で乾燥しているとウイルスは長く感染力を持ち続けます。

インフルエンザの感染経路は主に上記の3つです。
一番の感染経路はやはり飛沫感染です。飛沫感染の予防にはマスクが効果的!満員電車に乗る前など、人混みが多い場所に行く際はマスクをつけるようにしましょう

では、次に予防接種の効果についても簡単におさらいしましょう。「インフルエンザ感染を防ぐにはワクチンの接種が重要」と聞きますが、予防接種したからといって100%感染しないというわけではありません。

 

インフルエンザの予防接種の効果は?

インフルエンザワクチンを接種すると、敵(ウイルス)を身体の免疫に覚えさせることができます
「メモリーB細胞」という免疫細胞が記憶しておくことで、次に同じ敵が来たときにすぐに思い出し、抗体をつくって一気に攻撃体制を整えることができるのです。
ただし、インフルエンザの予防接種を行っても、インフルエンザウイルスが身体に入り込んできてしまうのは防ぐことができません。つまり、インフルエンザワクチンを接種していても、一度はインフルエンザウイルスに「感染」してしまうということです。

では、予防接種を打つ意味はあるのでしょうか?
実は、ワクチンの効果は感染してから発揮されます。インフルエンザに感染すると、ウイルスが身体の中に入り込んできます。しかし、予防接種を済ませていることにより免疫のスイッチがすぐさま入り、感染が広まる前にやっつけてしまうのです。つまり、「感染」してしまったことすら気づかない状態と言えます

さて、ここからが本題です。
なぜインフルエンザにかかる人と、かからない人がいるのでしょうか?

 

インフルエンザにかかる人、かからない人の違いは?

インフルエンザが流行っていても、かかる人とかからない人がいます。その理由の一つがその人自身のもつ「免疫力」です
人には元々、病原体と戦う免疫力が備わっています。しかし、免疫力が低下すると病原体の感染力に負けてしまい、病気になってしまいます。
インフルエンザを筆頭に感染性の病気を予防する方法は色々とありますが、一番大切なことは「自分の免疫力をアップさせること」です!
例え自分の周囲でインフルエンザが流行っても、その感染力に負けない強い体を作るということが重要なのです。
ちなみに免疫の働きが不十分だと、たとえ予防接種を行っていたとしても症状が表れてしまいます。しかしながら、それでも予防接種をしなかった場合よりも症状は軽減されます!
もしも予防接種をしているのに症状が強く出てしまったら、免疫力が落ちている証拠ですので注意しましょう。

ここからは免疫力を高める方法をご紹介しますので、少しでもかかりにくい状態を目指しましょう。

 

免疫力を高めるには?

①規則正しい食生活を心掛ける

★腸内環境を整えるもの
腸内の善玉菌が増えると免疫力がアップします。
・ヨーグルト
・納豆

★抗酸化作用のあるもの
「ビタミン」が含まれる緑黄色野菜、「ミネラル」が含まれる、レバー、ごま、豆、海藻等は、活性化酸素を抑制して免疫細胞を働きやすくします。
・緑黄色野菜
・レバー
・ごま
・豆
・海藻類

★体を温めるもの
体温が下がると免疫力も低下します。下記の食べ物は摂取すると体が温まり、免疫力UPにつながります。
・根野菜
・しょうが
・ニンニク
・ネギ
・ニラ
・唐辛子

②十分な睡眠をとる

身体の免疫力を左右する重要な物質は睡眠中に作られます。十分な時間と質のよい睡眠が、免疫力の向上には欠かせません。起床したら朝日をしっかり浴びることも大切です。

③適度な運動

免疫力を高めるには「有酸素運動」が効果的と言われています。ジョギングやウォーキング、サイクリング、水泳などをゆっくりペースで20分以上行いましょう。

④ストレスフリーを心がける

ストレスや疲労は免疫力を低下させる大きな要因です。現代社会ではこれをゼロにすることは難しいかも知れませんが、せめて疲れているときは無理をせず、しっかり休むこと。
一日の疲れを取るために、湯船にゆっくりと浸かることもオススメです。

 

ここで豆知識。免疫力は血液型も関係している??

免疫力の高め方をいくつかご紹介しましたが、何もしていなくてもインフルエンザなどに感染しない人っていますよね?
それは、もしかしたら血液型に関係しているかも知れません……。

ある調査で成人の血液に含まれるリンパ球の量を調べたところ、O型、B型、A型、AB型の順に多いという結果が出たそうです。
病原菌を抑えてくれる「抗体」はリンパ球で作られているので、リンパ球が多いということは、「抗体」がそれだけたくさんあるということを意味しています。
つまり「血液型によって免疫力に差が出てくる」ということなのです。

 

病気に強い血液型ランキング

1位 O型
2位 B型
3位 A型
4位 AB型

ちなみに、世界の血液型の割合もO型が一番多いんですよ!
理由として免疫力が高いからだと推測されているようです。本当なのか気になるところですね。
血液型と病気の関係にはまだまだ面白い話がありますが、長くなってしまうためまたの機会にご紹介したいと思います。

 

最後に……

インフルエンザにかかる人とかからない人の違いがお分かりいただけたと思います。
違いはずばり「免疫力」です。
免疫力を高めることでインフルエンザにかからない丈夫な身体を作ることが出来ます。ただ、いきなり免疫力を高めるのはとても難しいので、インフルエンザの時期は素直に予防接種をお勧めします。

ららぽーと横浜クリニックでは今シーズンもインフルエンザの予防接種を行っています。お気軽にお問い合わせください。
※大人気により当院のワクチンも一時期在庫切れを起こしましたが、12/15現在は再入荷しております。ワクチンの効果はすぐに表れるわけではありません。流行時期に合わせ、早めの予防接種をお勧めします。