こんにちは、横浜市内科のららぽーと横浜クリニックです!

皆さんは「こむら返り」ってご存じですか?突然足がピンとこわばり、絶望的な激しい痛みに襲われてしまう、アレです。
こむら返りというのは、「腓(こむら)=ふくらはぎ」に起こる痙攣の総称で、一般的には、「足が攣(つ)る」とも言われています。

今回は、なぜこむら返りが起こるのか、原因と対策についてご紹介したいと思います。

 

こむら返りって何?

正式には「腓腹筋痙攣(ひふくきんけいれん)」と言います。こむら返りを起こした女性

ふくらはぎの筋肉が硬くこわばり、収縮したまま弛緩しない状態が続いて痙攣を起こし、激しい痛みが数秒間、長ければ数分間続きます。運動時や睡眠中に突然足のふくらはぎが強い痛みとともに痙攣をおこした経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
健康な方でも、疲れている場合や、水分不足の時などに起きやすい症状です。 
では、なぜこむら返りが起こるのか、原因をお話ししましょう。

 

原因

こむら返りは「電解質」の異常によって引き起こされると考えられています。電解質とは、水に溶けると電気を通す物質のことですが、主な電解質としてカリウム、マグネシウム、カルシウム、ナトリウムなどのミネラルが挙げられます。
電解質は神経の伝達や筋肉の収縮に欠かせない物質です。そのため、ミネラルのバランスが崩れると筋肉の収縮がうまく行われなくなり、こむら返りを起こしてしまうのです。
下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう;足の血管の病気で、コブのようにふくらんだ状態のこと)になると、ふくらはぎの血流が滞ってしまうため、ミネラルのバランスも崩れやすくなり、こむら返りが多発すると考えられます。実際、下肢静脈瘤を治療したらこむら返りが起こらなくなったという人もいます。

また、睡眠中などの安静時に起こるこむら返りの主な原因として、運動不足や冷えによって下半身の血流が悪くなっていることが考えられます。
私たちの全身に流れる血液は、心臓がポンプのように収縮と拡張をくり返すことで、心臓から動脈を通って臓器や筋肉など全身の細胞に酸素と栄養を運びます。
そして、静脈で細胞から二酸化炭素や老廃物を回収しながら、心臓へ戻ります。その際、下半身では重力に逆らって、血液を心臓へ送らなければなりません。そのため、下半身の血流が滞ることになります。血流が悪くなると老廃物や疲労物質が下半身にたまることになるため、その結果ふくらはぎの筋肉はさらに硬く強張って(こわばって)しまい、収縮したままになってこむら返りが起こるのです。

ただし、寝起きに何度も足がつるようなら、何らかの病気が原因で起こっている可能性があります。
たとえば糖尿病です。糖尿病は適切な血糖値コントロールが行われないと、血糖値が高い状態が続きます。血糖値が高いと、ミネラルバランスが乱れ始め足がつってしまうと言われています。
他にも下記の様な病気が原因で足がつる場合があります。

 

【こむら返りから考えられる病気の一例】 

糖尿病、甲状腺機能低下症、肝炎肝硬変、副甲状腺機能亢進症、低ナトリウム血症 、尿毒症、動脈硬化症、静脈血栓症、神経系の病気、脳梗塞、心筋梗塞、静脈瘤、閉塞性動脈硬化症…………。

と、非常にたくさんの病気が隠れている場合があります。こむら返り、あるいは足がつる以外に体の調子が悪ければ早めに病院を受診しましょう。

では、最後にこむら返りの予防と対策をご紹介したいと思います。

 

対処法&予防法

あの痛みが突然やって来てしまった……!!そんな時に自分ですぐに出来る緊急対処法です。

1.こむら返りが起きた方の足を前へ伸ばす
2.足先を手でつかんで手前に引っ張る
3.ふくらはぎの筋肉を伸ばす

どうです?簡単に出来そうですよね。

予防としては、入浴して血行を良くすることが効果的です。また、寝る前につま先を手前に引いてストレッチ、ふくらはぎをマッサージをしましょう。
さらに、足を冷やさないためにも、就寝時に靴下やストッキングをはいて布団に入るということも予防に繋がります。
特に今のような夏場は汗をたくさんかいてしまい、水分やナトリウム、カリウムなどが減少することが多いのでしっかりと水分補給をしましょう。カリウム補給には、緑黄色野菜やバナナなどを多めに食べることが良いと言われています。

 

飲む人

まとめ

いかがでしたか?
突然ふくらはぎが痙攣し、激しい痛みがしばらく続く、あの憎きこむら返りについて色々分かってもらえたかと思います。
その原因は電解質異常やミネラル不足、血流が悪くなったためなど様々です。
もし起きてしまったら、運動不足や偏った食事など生活の乱れのサインかもしれませんので、自身の生活を見直してみましょう。
ただし、あまりにも頻繁に起こったり長時間続くようなら病気などが原因の可能性もあるため、病院で診てもらいましょう。
しっかりと水分、栄養、睡眠をとり、適度に運動をして、こむら返りを予防しましょう!

ららぽーと横浜クリニックではこむら返りの診察も行っていますので、心当たりのある方はお気軽にご相談下さい!