こんにちは、横浜市皮膚科のららぽーと横浜クリニックです。

暑い日が続きますがいかがお過ごしでしょうか。サンダルで出歩く日も増えてきたのではないでしょうか?

女性であれば足の爪もネイルアートを楽しんだりする人が増えてくる時期なのでしょうか。そんな普段はあまり人に見られることの少ない足の爪ですが、実は足の爪で悩んでいる方が近頃増えているようです。

今回は、「巻き爪」についてお話しをしていきましょう。

 

巻き爪予備軍の増加?

冒頭でお話ししたように、男女問わず巻き爪で悩まれている方が増えているようです。なんと10人に1人は発症していると言われています!
 
初期段階では痛みを感じないことが多いですが、「巻き爪予備軍」と呼ばれる方も多くいます。そのまま放置してしまうと、症状が悪化し爪がどんどん皮膚に食い込みその部分が化膿したり炎症を起こしてしまいます。そして、正しい姿勢で自然に歩くことが難しくなり、肩こりや腰痛などを引き起こしてしまいます。
巻き爪には形がいくつかあり、皮膚への食い込み方などが違います。では、どんな巻き爪のタイプがあるのでしょうか。
 

巻き爪のタイプ

・ステープル型(ホチキス型)
ホチキスの針のような形で皮膚に食い込んでいるタイプです。ホチキスの針のような部分が皮膚へ食い込み、痛みが生じます。普通の爪のように見えるため、症状がでるまで 気づかない人もいます。
 
半ステープル型
ステープル型と同じ形ですが、片方の端のみ食い込むタイプです。膝痛や腰痛の原因になることもあるタイプです。
 
半月型
全体的にゆるやかなカーブで両端が食い込んでいる状態のタイプです。
 
湾曲爪(わんきょくそう)
爪が全体的に巻いているタイプで巻き爪のタイプの中でも重症の部類に入ります。酷くなると、爪の先側からみて端と端がくっついて先端部は円を描くような形に変形します。変形が強くなると痛みが生じますが、見た目の変化のみで痛みや腫れなどの症状が出ない型もいます
 
陥入爪(かんにゅうそう)
爪の中ほどから先が極端に巻いているタイプです。爪を切る時に両サイドの部分を深く切りすぎてしまうことで、爪が伸びてきた際に深く切ってしまった爪部分が肉に入り込んでしまうことが原因です。爪が食い込んだ周辺にじっとしているのが困難なほどの痛みや炎症をがみられます。悪化すると食い込み部分に雑菌が侵入して化膿を起こして、痛みが強くなってしまうことがあります
 
と、巻爪にもこれだけタイプがあり、そのタイプによって重症度や症状の現れ方に違いがあります。巻き爪の方は当てはまるものがありましたか。
発症の原因もいくつかあるように、巻き爪になってしまう原因もいくつも考えられています。
 

巻き爪が起こる原因

巻き爪の原因はいくつか挙げられます。
 
遺伝
遺伝すると言っても巻き爪が遺伝するのではなく、「なりやすい形」が遺伝するという意味です。両親のどちらかが巻き爪の場合、子どもが巻き爪になる可能性は高くなります。
 
加齢
爪は加齢により厚くなります厚くなると、爪全体に水分が届きづらくなり、爪が乾燥し固くなります。また、爪は乾燥が進むと縮む性質を持っており、もともと爪は少し湾曲していますので、爪が乾燥して縮むと内側に食い込みやすくなってしまいます
 
深爪
足の爪を切るときは、先端の指の肉くらいまでの長さが理想です。サイドは、スクエアに残すのがポイントになります。短すぎたり、サイドを切って丸くしてしまうと、爪が食い込んでしまう原因になります
 
履いている靴
女性はパンプスやヒールなどの先の狭い靴男性では先の尖った革靴やサイズの合わない靴などがあげられます。対策としては、オーダーシューズや、夏場ならサンダルなど爪に負担のかかりにくい靴を選びましょう。
 
運動やスポーツ
つま先を使用し、負担のかかる運動・スポーツをしてる方は要注意です。例えば、サッカーやバレーボール、ダンスなどがそれに当たります。
 
肥満・妊娠(急激な体重増加)
足の爪は常に体重を支えている大事な部分です。慢性的な肥満や妊娠などによって急激に体重が増加したという方は、それだけ指や爪に大きな負担がかかるので、陥入爪や巻き爪に悩まされます

 

爪水虫
爪白癬(つめはくせん)と呼ばれる爪の水虫が原因で、巻き爪が引き起こされる可能性があります。爪水虫は、白癬菌と呼ばれるカビの一種で、爪の中に侵入し菌糸を作ることで爪水虫になります。そして、爪がだんだんボロボロになり、変形が生じるようになり巻き爪が引き起こされることがります。
 

まとめ

男性と女性であれば履物の違いなど、具体的な内容は変わりますが爪に負担がかかるという点は共通していますね。近年ではいろいろなデザインの靴などが出てきてとてもお洒落ですが、流行の靴の形の中には爪の負担が大きいものがあるのかもしれません。こうした生活スタイルなどの多様化によって巻き爪の人が増えているのかもしれませんね。
巻き爪にはいくつもタイプがあり、それぞれ症状も違います。重症度が高くなれば症状も強く出るので、巻き爪にならないように当てはまるような原因がないかをチェックしてみましょう。特に爪の切り方などは陥入爪の原因になりますから、これを機に端を切りすぎないように気を付けましょう。
今回は巻き爪のタイプとその原因をお話ししました。次回は巻き爪に対してどのような対処法があるのかをお話しするので、お楽しみに!

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