日本人に多い「水虫」のお話

印刷用ページ[2017/04/01] 皮膚科・アレルギー科

こんにちは、ららぽーと横浜クリニックです。

春になって気候も温かくなってきましたね。

春を過ぎれば、だんだんとジメジメとした時期も近付いてきますので、今回はそんな時期を迎える前に「水虫」についてお話します。

水虫(白癬)はどんな病気?

よく聞く病気だと思いますが、具体的には水虫がどんな病気かご存知ですか?

水虫とは、白癬菌というカビが手や足などに繁殖して起こる皮膚の病気で、正式には「白癬」といいます。

男性に多いイメージがありますが、最近は女性も仕事で一日中靴を履いたまま過ごす人が増えたため、女性でも水虫に悩んでいる方も多いのです。日本人の約20%がかかっているというデータもあるそうです。

では、どんな症状が現れるのでしょうか。

 

主な種類・症状

実は水虫は部位や症状によって、様々な呼ばれ方があります。代表的な水虫の種類と症状をご紹介します。

● 趾間型……… 指と指の間の皮が剥ける、皮膚が白くふやける。強い痒みを伴う。

● 小水疱型…… 土踏まずや足の側面に小さな水ぶくれができる。強い痒みを伴う。

● 角質増殖型… かかとを中心として足全体の皮膚が厚くなり、ひび割れを起こす。 

● 爪白癬……… 爪に白癬菌(カビ)が侵入し、黄白色に変色する。

以上が主な水虫の種類です。

水虫=足に感染すると思われている方も多いと思います。実際、9割近くが足に寄生します

が、実は白癬菌は手や体にも感染することもあるんですよ。

なぜ、水虫に感染してしまうのでしょうか…その原因を見ていきましょう。

 

白癬の原因

白癬菌というカビの1種が、皮膚の角質層(左の写真を参照)に寄生することによって発症します。白癬菌は高温多湿な環境で活性化しますので、6月の梅雨の時期~8月頃の夏場に非常に発症しやすいです。

先ほど、発症する部位は9割が「足」とお話しました。その最大の原因は、夏場は靴下やストッキングを履いたまま一日中仕事をすることで蒸れて、白癬菌が活動をしやすい高温多湿な環境を作り出してしまうためです。

感染経路はとても身近なところにあり、白癬菌は感染者の皮膚(垢)からポロポロとばらまかれますので以下のような場所、物は要注意です。

・トイレなどの共用するスリッパやサンダル

・足水虫の人が裸足で歩いた場所(絨毯、カーペット、フローリングの床、畳など)

・足水虫の人が裸足で利用する施設(浴室・スパ・銭湯・プール・スポーツジム・フィットネスジムのバスマットやマット類など)

特に靴下を身に着けずに利用率が高い場所(浴室やプールなど)にはほぼ100%白癬菌がいる!と思って間違いではありません。こう考えるともう怖くて裸足で歩けませんね…

では、白癬に対してどのように治療をしていくのでしょうか。

 

白癬の治療法

白癬の治療には外用薬と内服薬が使用されます。

【外用薬】

真菌に対して効果のある殺菌剤を塗り薬として使います。しばらく塗り続けて根絶するのがポイントです。足水虫は塗り薬で治療できます。爪水虫は塗り薬では治すことはできません。(爪の奥まで薬の成分が浸透しないため)

・イミダゾール系、ベンジルアミン系、アリルアミン系、モルホリン系

 

【内服薬】

外用薬の効きにくい爪の水虫には飲み薬として服用して内側から効くタイプの物が有効です。水虫の内服治療薬として一般的なのは、主に2種類です。薬によって治療の進め方が違ってきます。

 

・ラミシール…一定期間は連日で服用。血液検査が定期的必要。

・イトリゾール…一定期間飲んで休むというサイクルを繰り返しす。血液検査は定期的に行う必要はないが、最初の血液検査は必要。

 

ららぽーと横浜クリニックでの白癬の治療の流れ

【培養・鏡検】

当院では医師が診察を行い症状が水虫と疑わしいと判断した場合、まずは、白癬菌がいるのかどうかのチェックを行います。「培養・鏡検」といって、皮膚の一部をこすって採取し、その中に白癬菌が存在するかを調べる検査法です。

培養検査は、白癬が育ちやすい場所を人偽的に作り、そこに採取した角質片をのせ、一定の条件下で原因白癬菌であるカビを育てていくという方法です。

角質片の中に白癬菌が存在すると、時間と共にカビが発生し、その白癬菌の種ごとに細胞の塊を形成していきます。そのコロニー(細菌等の集まりのこと)の色や形状、胞子の形態、白癬菌の発育の状態などから菌種を特定するのです。

培養をしてから結果が出るので、おおよそ3週間ほどかかりますが、原因菌を確実に特定し、治療法を導き出すのには最も有効的な方法になります。

 

【血液検査】

治療には治療薬を使っていくのですが、治療を継続していく過程で血液検査を行う場合もあります。血液検査は定期的(1-2ヶ月に1回程度)に行うのが基本です。

「何故水虫の治療に採血が必要なの?」と疑問に思う方がいらっしゃると思います。理由は、薬の副作用が出ていないかを確認するためです。水虫の治療薬の副作用として、肝臓に負担を掛けてしまう恐れがありますので、水虫の治療で定期的な血液検査は欠かすことができないんです。

 

しかし、せっかくこのように検査や投薬により治療を行い、完治したとしても水虫は再発しやすいと言われていて、そのリスクは50%と言われています

 

白癬菌は簡単には消えません!

何故そんなに再発のリスクが高いのか…それは多くの病気に言えることですが、症状が無くなった時点で完治したと思いこみ、治療薬を自己中止してしまうことが一番多い原因です。症状が出なくなったとしても、まだ白癬菌が完全にいなくなったわけではありません。

医師の指示に従ってしっかりと薬を継続し、完治させることが大切です。

また一度水虫に感染してしまうと、白癬菌がカーペットなどに付着し、知らないうちに広がっている場合があります。また、家族の誰かが中途半端な治療をしていると、一緒に生活している家族も感染して発症してしまったということになりかねません。ですから、感染した人はしっかりとした治療を、感染していない人は予防することが大切になってきます。

水虫にかからないために、私たちができることはなんでしょうか。

 

白癬は感染、再感染の予防が重要

・手足、体を洗い身体を清潔にしましょう

白癬菌が付着しても侵入には1日(約24時間)かかります。そのため毎日身体を清潔に保つことが重要です。特に足は、石鹸の泡をつかって優しくなでるように洗うのが効果的です。逆にナイロンタオルや軽石などでゴシゴシ擦るように洗ってしまうと小さな傷口ができてしまい、そこから白癬菌が侵入しやすくなってしまいます(12時間ほど)。

 特に温泉やプールなど、裸足で歩くような場所に行った日は要注意です。

・バスマット・キッチンマットは乾燥させましょう。

湿ったままのバスマット・キッチンマットは白癬菌の温床になります。特に治療中の方や、感染者と一緒に住んでいる方は毎日洗濯し、しっかりと乾燥させましょう。また、スリッパやバスマットの共用をやめることも家族への感染防止に効果的です。

・床を念入りに掃除しましょう。

絨毯、床(フローリングなど)、畳にこまめに掃除機かけ・ふき掃除をしましょう。白癬菌入りの皮膚の(垢)がばらまかれている可能性がありますので、取り除きましょう。

・靴下をこまめにかえましょう。

足の蒸れは要注意です。足の指がくっつきがちな人は、5本指靴下がおすすめです。

・毎日違う靴を履きましょう

蒸れにくくて爪に負担のかかりにくい種類の靴を履き分けましょう。その日はいていない靴は、乾燥剤などでしっかり乾燥させると白癬菌の増殖を抑えられます

 

最後に…

水虫は日本人の約20%が感染しているとも言われている身近な病気です。一度感染してしまうと治療は大変ですが、症状によって内服薬か外用薬を使い分けて治療をしていきます。白癬菌は皮膚に付着した後、侵入には24時間ほどかかりますので、毎日入浴時に足を洗って清潔にするなど、予防策をとりましょう

もし、白癬に感染してしまった場合は、家族など近しい人にうつすことが無いように、最後までしっかり治療をしましょう

水虫は早期治療が大切です。症状に悩まされている方…当院でも水虫の治療を行っていますので、お気軽にご相談ください。

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