皮膚がんの治療法
こんにちは。ららぽーと横浜クリニックです。
さて、前回は引き続き皮膚がんの種類と症状や見分け方についてお話しました。今回は最終回の「皮膚がんの治療法」についてお話していきます。
前々回の「皮膚がんの特徴」と前回の「皮膚がんの種類と見分け方」を読んだうえで是非くださいね。
皮膚がんの治療方法
皮膚がんの治療方法は3種類あります。
【外科療法】
基底細胞がんの場合には、切除だけで完治するケースも多いです。悪性度が低く転移の可能性もほとんどないため、がんの範囲よりも5mm程度大きめに切除します。
有棘細胞がんの場合には、がんの範囲より5~20mm大きめに切除し、同時にリンパ節の切除(リンパ節郭清)を行うこともあります。
悪性黒色腫(メラノーマ)の場合には、がん細胞を刺激しないように、がんの範囲よりも5cm程度大きめに切除します。悪性黒色腫は悪性度が非常に高いので、特に早期治療が必要不可欠になります。
【化学療法】
有棘細胞がんや悪性黒色腫の場合は、悪性度が高いので化学療法がよくおこなわれます。用いられる抗がん剤は、有棘細胞がんではシスプラチン、悪性黒色腫ではダカルバジンという薬が一般的です。
特に悪性黒色腫では、インターフェロンという抗がん剤が有効とされており、治療でも用いられますが、治療後の再発予防としても用いられることもあります。
【放射線療法】
高齢の場合や持病がある方で外科療法ができない場合には、がんを縮小させたり症状を緩和させる目的で行われることがあります。
また、有棘細胞がんには、放射線が非常に効きやすいという性質があります。
逆に悪性黒色腫の場合には、放射線が効きにくいということがわかっていますが、脳や骨に転移した際の症状の緩和に用いられています。
このように、がんの種類・性質によって適切な手術方法が異なるため、手術を正確に行うことが大切です。
皮膚がんは早期発見が重要!心配なら恥ずかしがらずに皮膚科へ
皮膚がんは早期発見が大事ですが、素人では初期はわかりづらいことが多いのです。
当院の皮膚科で切除を受けた結果、「がんじゃなくてただのほくろだった」と安心する方はたくさんいます。医師も慣れていますので、気になるほくろがあれば、恥ずかしがらずにご来院ください。
皮膚がんの心配をはじめると、単純には日光に当たらないようにすればいいのかと考えてしまいますが、実はそれも体によくありません。日光を浴びると、体内でビタミンDが作られるのですが、不足すると骨が弱くなったり、高血圧、糖尿病、心臓病などにリスクが高まります。